rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2021年5月27日 職業同盟第8回大会開催

 

 本日の「労働新聞」は、標記大会が5月26,27日の両日開催されたことを報じた。

 同報道によると、大会の議題は、①前回大会以降の中央委員会事業総括、②同じく中央検査委委員会報告、③同盟規約の改定、④中央指導部の選出(委員長は再選)であり、いずれも、討論などを経た上、満場一致で当該の決定が採択されたという。また、党中央からの出席者として氏名が報じられたのは、李日換秘書・勤労団体部長だけで、同人が金正恩名義の大会あて書簡を朗読したとされる。

 このような大会の運営状況は、特段の新味もないものであったが、先月末に開催の青年同盟大会に比較してみると、開催期日が1日短く、党中央からの出席者も少ないなどの点で、やや軽く扱われた印象は否めない。その意味で、今後、金正恩との記念写真撮影があるかも注目される。

 「職業同盟は、社会主義建設の新たな高潮期を先頭で切り開いていく前衛部隊になろう」と題する金正恩の書簡の骨子は、次のとおりである。

・「社会主義強国」構想についての言及:「今後の5か年計画期間、人民経済全般を活性化し、人民生活を向上させることのできるしっかりとした土台を準備するのみならず、5年を周期として1回づつ大きく跳躍することによって遠くない将来に我が国家の自存と繁栄を確固として担保し、人民が文明的で満ち足りた生活を心行くまで享受できる社会主義強国を建設しなければなりません」(青年同盟あて書簡で示された「15年内外」との表現はないが、他の部分は符合)。

・「現段階での職業同盟に提起された中心課題」として、「労働階級と職盟員を・・・革命化共産主義化された勤労者として準備させること」を提示の上、具体的課題として、次の3点を訴え

  • 「労働階級と職盟員を我々式社会主義の明るい未来を確信し戦っていく共産主義的信念の所有者としてしっかり準備させること」:「党が構想する社会主義に対して正しく認識させることが重要」(「我々が理想とする強国、社会主義社会は、・・・共産主義的美徳と美風が発揮された人民の社会」)、「戦後復旧建設時期と千里馬高潮時期の労働者が帯びた社会主義の勝利に対する固い信念と楽観を見習うようにすることが重要」
  • 「労働階級と職盟員を党が提示した5か年計画遂行において国の長男、前衛部隊としての役割を立派に遂行させること」:「他人に対する依存心と断固排斥」、各部門後の目標など提示、「労働を愛し、自分の仕事と職場を愛する心を扶植しなければならない」
  • 「労働階級と職盟員を高尚な道徳と高い文化的素養を帯びた社会主義文明の体現者とすること」:「共産主義的美風」「千里馬時代人間の高尚な精神世界」など繰り返した後、「反社会主義、非社会主義との闘争」を強調

・「職業同盟事業における根本的革新」を要求、次の課題を提示

  • 思想教育強化、活性化
  • 組織規律の厳守
  • 初級組織の整備
  • 革命的事業気風の確立
  • 党組織による指導の充実