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主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2025年6月3日 金正恩の、江東郡病院・総合奉仕所建設現場への現地指導を報道

 

 本日の「労働新聞」は、金正恩が6月2日、江東郡病院と総合奉仕所の建設現場を現地指導したことを報じる記事を掲載した。その骨子は、次のとおりである。

  • 主な同行者:金徳訓、金在龍、呉秀容(いずれも党秘書)
  • 迎接者:「建設に参加した軍部隊の指揮官たちと設計機関の幹部たち」
  • 主な視察対象:①江東郡病院(外来病棟区画と手術場区画、入院室区画、地下駐車場区画など)、②江東郡総合奉仕所
  • 金正恩発言(保健部門発展関連):「全国の市・郡に近代的な保健医療施設を建設する事業は、どの部門よりも立ち遅れていた保健医療部門を10年間にどの部門よりも著しく振興させるための一つの巨大な革命である」、「病院の建築は最先端医療技術と建築技術の複合体であり、建築に劣らず重要な問題は医療設備と医療陣容であ(り)・・特に、地方の保健医療従事者の専門家的実力を向上させ・・ていくための課題の重要性を重ねて強調」、「全国の全ての市・郡に立ち上がる各病院に医薬品を十分に供給する・・国家的な薬品供給体系を徹底的に点検し、補強対策を立てるよう強調」
  • 金正恩発言(建設部門強化関係):「全ての建設連隊が・・科学的な目標と計画の下で技能工を養成しなければならない」、「国家的に有能な設計および施工陣容を育成し、先進建設工法を規範化、法化し、建材工業の急速な発展を遂げていく・・ための重要課題を提示」

 金正恩は、去る2月6日、江東郡病院・総合奉仕所の着工式に出席、演説を通じて「「自国人民の生命と健康に責任を持つという意志と能力のない国家に対し、何かの強大さや発展について言うことができず、制度の優越性についても論じることができません」とまで述べて、地方における病院建設(今年モデルケースとして3か所、来年以降毎年10か所)の重要性を強調していた。

 今次現地指導は、そのフォロー・アップであり、上掲の発言内容からも、地方における保健医療部門振興に向けた思いの強さが改めてうかがわれる。ただ、3か所だけのモデル病院建設はともかく、来年以降の本格的な建設、そしてその維持・運営は、まさに金正恩が指摘したとおりの「一つの巨大な革命」というべき難事業であり、同人の構想通りに実現できるかは、不透明といわざるをえない。それだからこその繰り返しての現地指導なのであろうが。