rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2025年6月10日 金正恩の亀城市病院建設現場現地指導を報道

 

 本日の「労働新聞」は、金正恩が6月9日、亀城市病院の建設現場を現地指導したことを報じる記事を掲載した。同現地指導における同行者と金正恩の主な発言内容は、次のとおりである。

  • 同行者:趙勇元(党秘書)、李煕用(同)、金在龍党(規律調査)部長、金勇帥党(財政経理)部長
  • 「施工陣容の急速な質的強化」:「目前の短期的な問題ではなく、戦略的課題」。「建設の手配と指揮の非専門さと未熟さのため施工陣容利用の効率が当然な高さで保障されていない」
  • 当面対策:「各級単位の建設部門幹部の実務能力を向上させる集中講習を実施」し、「技能工養成システムを整然と樹立」、「近衛英雄部隊・・の経験と手本が各級建設企業所と軍事建設集団に積極的に適用、導入」などを促進
  • 検討課題:「専門化された医療設備組立事業所を新設」など

 金正恩の地方病院建設現場に対する「現地指導」は、6月2日(江東郡病院と総合奉仕所)に続くものである。

 ただし、報道された発言内容を見ると、2日の現地指導に際しては、保健医療部門の整備に関するものが多かったのに比し、今次は、上述のとおり、建設力量の整備について主に語ったこととされている。こうした報道が、「現地指導」の際の実情をどの程度忠実に反映し散るのかは、必ずしも明らかでないが、少なくとも、金正恩の政策的な企図・方向性を反映していることは間違いないであろう。

 なお、建設部門幹部に対する「集中講習」は、党中央委第12回全員会議以降に実施とされているので、早ければ7月、遅くともの今夏中には開催されるのではないだろうか。 

 余談ながら、本日の「労働新聞」には、「朴泰成総理、諸部門事業現地了解」と題する記事が掲載された(訪問先は、和盛地区など平壌市内各所)。8日に崔竜海常任委員長の「現地指導」を報じる記事が掲載された後にも、総理に関しては相変わらず「現地了解」の表現が用いられていることから、崔竜海に対する別格的な扱いが際立つ結果となった。今後の同人に対する報道ぶりやこうした報道ぶり変化の背景などが一層注目される。