rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2019-01-01から1年間の記事一覧

12月31日 「党中央委7期5次全員会議第3日会議進行」 28日から続く標記会議は、3日目の30日、ようやく金正恩の報告を終えた。「7時間」に及んだという。本日の記事は、その「党中央委員会事業状況と国家建設、経済建設、武力建設と関連した総合的…

12月30日 評論「人民軍隊の行進速度にしたがって」 中央委員会全体会議における金正恩の演説において、軍事面でどのような言及がなされているのか、現時点で明らかになっているのは、前掲の同会議に関する記事に記載した内容(⑤部分)だけであるが、標記…

12月30日 「党中央委7期5次全員会議第2日会議進行」 金正恩の熱弁は、29日の会議2日目にも続いたようである。報道写真によると、初日には黒っぽい上着を着て演説していたが、2日目会議では、白いシャツ姿になっている。記事でも、同日、彼が「党中央…

12月29日 論説「我が党が明らかにした農業発展の5大要素に関する思想の正当性」 まず「農業発展の5大要素」とは何か。論説によると、①種子革命、②科学農事、③新土地探し、④低収穫地での増産、⑤党的指導の強化、だそうである。ここで、②は営農における…

12月29日 党中央委第7期第5次全員会議招集・1日(目)会議進行 「世界中が注目していた」と言っても過言でない標記会議が、いよいよ28日から開催された。ただし、「1日(目)会議」とあるように「会議は続く」そうなので、具体的な決定内容は、いま…

12月28日 評論「『生産も学習も生活も抗日遊撃隊式に』」 同評論は、このスローガンが1974年3月、金正日によって提唱されたものであることを明らかにした上で、金正恩が最近(白頭山踏査行軍キャンペーンを打ち出す中で)改めて打ち出したことの趣…

12月28日 『民主朝鮮』記事から電力法の改正について 27日の韓国「聯合ニュース」によると、内閣機関紙『民主朝鮮』が、26日、「電力法の一部内容が修正補充された」と題する記事を掲載、最高人民会議常任委員会が6つの条文を改正し、「電力工業と電力…

12月27日 社説「社会主義憲法を徹底して具現し我々の国家社会制度を一層強化発展させよう」 12月27日は、「社会主義憲法節」とされていて、これは、1972年の同日に社会主義憲法が制定されたことにちなむものである。標記社説は、それに際しての…

12月26日 「労働階級と職業総同盟イルクンたちの白頭山地区革命戦跡地踏査行軍隊出発集会開催」 本日、標記集会が25日に三池渕市金正恩銅像前広場において開催されたとの報道があった。 昨日の本ブログ記事で、23日に青年学生の踏査行軍が終了との記…

12月26日 「党政策貫徹のための道の間の競争ニュース 全社会に教育と人材を最優先視する気風、紀綱を確立していこう 年間道、市、郡の教育事業順位を見て」 本日付け「労働新聞」には、標記の題目の下、7件の記事が掲載されている。そのうち、「競争」…

12月24日 「全国青年学生の白頭山地区革命戦跡地踏査行軍隊手紙採択集会開催」(25日記) 12月13日から行われていた全国青年学生の踏査行軍が、23日に開催された標記集会をもって終了した。ここで「手紙」というのは、金正恩あて「忠誠の手紙」…

12月24日 社説「偉大な領導者金正日同志の革命武力建設業績は祖国青史に永く輝くであろう」 1991年12月24日に金正日が朝鮮人民軍最高司令官に就任したことにちなみ、同人の軍事面での業績を称えたもの。 金正日の業績全般について、現指導部がい…

12月23日 「皆が社会主義愛国功労者たちのように闘争しよう!」(24日記) 本記事には、「コメで党を奉じ社会主義を守っていく真の愛国農民たち」との副題が付されている。実は、このタイトルを見て最初に連想したのは、かつて紹介した「愛国米献納」…

12月23日 論説「革命伝統教育をより強化することは我が革命の最優先重大事」 金正恩の白頭山視察を契機として打ち出された「革命伝統教育」強化の狙いについては、本ブログでおいてこれまでにも論じてきたが、本論説は、それについて、興味深い内容を含…

12月22日 党中央軍事委員会拡大会議を開催(改訂版) 22日、北朝鮮が標記会議開催を報じたが、議事・決定事項については抽象的表現にとどまり、具体的な内容は判然としない。 我が国内外の大半の報道は、例によって、米朝交渉の「年末期限」を念頭に、…

12月20日 評論『輸入病をなくすことも社会主義守護戦である』 標記評論には、「敬愛する最高領導者金正恩同志の名言解説」との副題が付されている。つまり、標題は、金正恩の「お言葉」である。「自力更生」を語る際にしばしば用いられる表現として、「…

12月19日 評論「革命家の心臓はいつでも革命熱で燃えていなければならない」 幹部の心構えを説いたもの。特段新奇な内容を含むものではないが、逆説的に幹部の問題点を示唆しているとも解されるので紹介したい。 評論は、まず、「幹部の革命熱、これはす…

12月18日 政論「漁郎川の英雄神話」 去る12月4日に竣工式を迎えた漁郎川発電所八郷ダムの建設を題材に、そこでの取り組みぶりなどを称える内容。 同ダムについては、昨年7月17日、金正恩が現地指導した際、着工以来17年が経過しているにもかかわ…

12月17日 金正日死去8周年関連報道 本日は、金正日の死去8周年ということで関連報道が多い。まず、それに際し、金正恩が錦繍山太陽宮殿を訪れたことが報じられている。同行者中、崔竜海最高人民会議常任委員長と朴奉柱党副委員長だけが「同行」と報じら…

12月16日 果樹部門2019年社会主義生産競争総括集会 「品種を増やし品質と味の良い果物生産において転換を起こすべく鼓舞推進」と題する本日付けの記事は、標記集会の様子を紹介するものである。 記事は、「しばらく前に・・・中央労働者会館」で開催…

12月15日 最近の米朝交渉関連動向(暫定的分析) 米朝交渉をめぐる北朝鮮の動向については、「労働新聞」にはほとんど報じられないことから、本ブログでは、これまで詳細・具体的な検討は行わないできた。 しかし、最近、北朝鮮が設定した「年内期限」が…

12月14日 全国青年学生の白頭山地区革命戦跡地踏査行軍出発集会を開催 「白頭の革命伝統に貫通されている偉大な思想と精神でしっかりと武装しよう」との題目の下、標記集会が13日、三池渕市において開催されたことが報じられた。 同集会における演説で…

12月13日 政論「より高く、より速く、より輝かしく」(「失うものはない」発言との矛盾)(12月14日記) 13日の「労働新聞」は、「前代未聞の大建設神話で社会主義朝鮮の強勇な気象を万邦に轟かせて下さった不滅の業績 敬愛する最高領導者金正恩同…

12月13日 米朝交渉「年末期限」の意味とその後 標記ついては、12月1日の本ブログ記事で、交渉における「期限設定」の効果について一般論的に検討した。 ここでは、その結果を踏まえつつ、米朝交渉に即して、「年末期限」の持つ意味を検討した上で、「…

12月11日 白頭山地区革命戦跡地踏査行軍を開始(12日記) 11日、「全国宣伝イルクン白頭山地区革命戦跡地踏査行軍」の開始が報じられた。先陣を切ったのは、「中央と地方の数百名の党宣伝イルクン(宣伝部門勤務員)」で、10日に現地で出発集会が…

12月10日 論説「建設は重要な思想事業」(12月11日記) 北朝鮮において、各種の建築物が政治的目的を帯びて建造されていることは、かねて指摘されており、本ブログでも言及してきたところだが、本論説は、そのことを北朝鮮自らが赤裸々に明らかにし…

12月10日 論説「我々式社会主義の不変の発展針路―自力更生」(12月11日記) 本論説は、「歴史の突風を真っ向に受けて勇進する主体朝鮮の勝利の前途を輝かしく明らかにされた偉大な業績 敬愛する最高領導者金正恩同志の聖なる主体108(2019)年の…

12月10日 論説「我が党の2019年革命実録は祖国青史に永く輝くであろう」 標記論説は、今年の出来事を回顧し、総括したものといえる。その構成は、前半にいかなる意味で輝かしいものであったのかを説明し、後半でそこから得られえる教訓は何かを論じ…

12月9日 評論「首領に対する絶対的な信頼感は忠実性の礎石」 本ブログでは、このところ竣工が続いている各地の建設整備事業などについて、人民に金正恩の指導成果を「体感」「実感」させることにより、彼の指導に対する「確信」を抱かしめることを目指し…

12月8日 評論「世界教育発展の方向―創造型の人材養成」(12月9日記) このところ「革命伝統教養」の話題が多いが、そのような中でも、驚くほど開明的な主張がなされている。それが標記評論である。 評論は、世界の教育が時代の潮流である「知識経済」…