rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

12月29日 党中央委第7期第5次全員会議招集・1日(目)会議進行

 

 「世界中が注目していた」と言っても過言でない標記会議が、いよいよ28日から開催された。ただし、「1日(目)会議」とあるように「会議は続く」そうなので、具体的な決定内容は、いまだ判然としない。

 とりあえず、同報道の主な部分を抽出すると次のとおりである(下線引用者)。

 まず今次会議の意義を述べた部分では、招集の狙いを「党建設と党活動、国家建設と国防建設において提起される重大な問題を討議するため」とした上で、同会議において「我が国家の戦略的地位と国力をより一層強化し、社会主義建設の進軍速度を非常に高めていくための闘争路線と方略が提示される」ことを明らかにしている。

 次に会議の状況を述べた部分では、議題として「現情勢下における我が党と国家の当面の闘争方向と我が革命の新たな勝利を準備するための重要な政策的問題(複数)」が設定されたこと、金正恩が「党中央委員会事業状況と国家事業全般に対する報告を始めた」ことが伝えられた。

 この中で、会議の決定事項をある程度示唆していると見られるのが下線部分である。そこから推測されるのは、今次会議の決定が、世間が大いに予測するところの「国防」ないし「戦略的」分野の問題だけにとどまるものではなく、あわせて党の機能強化を伴う形での経済建設促進を目指す何らかの方策を含む、総合的なものであるということであるが、これ以上の予測は控え、明日にも示されるであろう会議結果の発表を待つこととしたい。

 なお、余談であるが、会議場の状況を伝える部分で、「中央委員会政治局常務委員である崔竜海同志と党中央委員会政治局委員たちが主席壇に座った」としており、常務委員として名を挙げられたのが崔竜海一人だけであることが注目された。