rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

5月31日 評論「農村に対する国家的支援の強化」 本評論は、「すべての力量を総動員、総集中し田植えを適期に質的に終えよう」との共通タイトルの下、掲載されたものである。 まず、標題の意味を「国家が農村を物質技術的に、労力的に、財政的に積極的に助…

5月30日 論説「我々式社会主義の必勝不敗の根本源泉」 標記論説は、金正日が1990年5月30日に「社会主義の思想的基礎に関するいくつかの問題について」を発表した30年周年にちなむものとされる。 論説によると、同「労作」は、当時の「世界社会主…

5月30日 論説「幹部の役割を高めることは、正面突破戦勝利のための重要な担保」 標記論説は、金正恩が2015年5月29日、「不朽の古典的労作」である「最後の勝利のための総攻撃戦で幹部の役割を決定的に高めるために」を発表して5周年を迎えたこと…

5月29日 記事「基本は自体の技術力量である」 「科学技術」導入による生産の伸長が経済建設の重要な柱として推奨されていることは改めていうまでもないが、それが具体的にどのように推進されているのかを示したのが標記記事である。 記事は、海州基礎食品…

5月27日 論説「青年教養において提起される重要な要求」(5月28日記) 青年層に対する教養事業(教育活動)の重要性については、これまでも繰り返いし主張されているが、本論説も、それに符合するもので、青年教養を行う上での主要目標を示すものであ…

5月27日 評論「党政策絶対信奉者」 標記評論は、「我が党が望む党政策絶対信奉者とはいかなる人か」、すなわち北朝鮮における理想の人間像を論じたもの。 評論は、そのためには、「まず、党政策は科学であり、真理であり、勝利であるとの哲理を骨の中に深…

5月27日 論説「今日の正面突破戦は人民に対する滅私服務戦である」 標題から、例の如く人民に対する服務を訴える内容かと思いきやさにあらず、「正面突破戦」を選択したことの正当性を主張するものである。 正当性の第一根拠としてあげるのは、「今日の正…

5月26日 論説「正面突破戦は連帯的革新を要求する」 標記論説は、「党創建75周年を迎える今年を正面突破戦の偉大な勝利の初年として輝かそう」とのサブタイトルを付しており、先般の順川リン肥料工場竣工を契機とし、それに習っての成果の連続的拡大、…

5月25日 「〈全国3大革命小組技術革新競技ー2020〉活発に進行」(5月26日記) 標記記事は、全国各地の企業所等に派遣されている三大革命小組による技術革新の成果を競わせる活動を紹介するものである。 記事によると、同競技は、国家科学技術委員…

5月25日 社説「内的潜在力を総発動し経済建設大進軍を推し進めよう」(26日部分改定版) 標記社説は、「内的潜在力を総発動」、すなわち「すべての幹部と党員と勤労者」が「あらゆる予備と可能性を最大限に探求動員」するための方策として、5点を掲げ…

5月24日 論説「人民大衆中心の我々式社会主義の優越性と威力」(5月25日記) 標記論説は、金日成が1990年5月24日、最高人民会議第9期第1回会議において行った施政演説にちなむもので、同演説を「我々式社会主義の優越性をより高く発揚する上…

5月24日 党中央軍事委員会第7期第4回拡大会議開催 金正恩が久々に登場、標記会議を「指導」したことが報じられた(会議開催日は言及無し。ただし、後述のとおり決定書の日付から5月23日と推定できる)。 同会議の参加者は、報道によると、中央軍委委…

5月23日 評論「大衆運動の炎で革命の前進を推動される賢明な領導」 標記評論は、労働党の伝統として、「我が党は・・・革命発展の段階ごとに各種の形態の大衆運動を広く組織展開し人民大衆の集団主義的威力、大衆的英雄主義が高く発揚されようにした」こ…

5月22日 社説「青年達を党の思想と偉業に限りなく忠実な前衛闘士として準備させよう」 北朝鮮指導部が青年層の動揺を強く懸念し、その思想教育に腐心していることは、繰り返し指摘してきたところである。標記社説は、まさにそのような青年教育の目標など…

5月21日 論説「肯定感化教養は、真の革命家を育てる重要な事業」 標記論説にいう「肯定感化教養」とは、「大衆の中で創造される模範的な事実を積極的に押し立て、(他の人が)従い学ぶようにすることによって、人々を主体型の革命家として改造し、革命と…

5月20日 江原道称揚記事を連載 このところ、気のせいか江原道における成果を称賛する記事が多く掲載されているので、簡単に紹介しておきたい。 まず、一昨日(18日)付けの「労働新聞」は第2面全面を費やして「我が元帥様と江原道人民」と題する記事を…

5月20日 論説「国産化に真の愛国がある」 標記論説は、「党創建75周年を高い政治的熱意と誇らしい労力的成果で輝かそう」との副題を付したもので、冒頭に金正恩の「我々のものを大切にし、輝かしていく、ここに朝鮮民族第一主義があり、我が祖国の尊厳…

5月18日 社説「党政策決死貫徹の革命的気風をより高く発揮しよう」 本社説のメインテーマは、「党政策を闘争と生活の指針として、前進の旗幟として堅持していこう」とのスローガンにあるようで、そのための方策として、4点をあげている。 第一は、「何よ…

5月16日 論説「偉大な金正恩同志は、主体革命偉業を粘り強く前進させる卓越した領導者である」 標記論説は、2012年4月を金正恩時代の起点とした上で、その後8年間を回顧し、同人の指導の成果とその偉大性を称賛するものである。 まず、8年間の成果…

5月14日 評論「輝く時代語 金正日愛国主義」 先日来、「金正日愛国主義」の意味が分からないとぼやいていたら、標記の評論が掲載された。自らの不明を恥じつつ、有り難く紹介させていただく。 まず、この概念の始まりについては、金正恩が2012年7月…

5月14日 社説「軍民大団結の威力で正面突破戦の勝利を成し遂げて行こう」 標記社説は、北朝鮮における「軍民大団結」の特性を自賛するとともに、その更なる発揮を求めたものである。 まず、その特性として2点をあげている。 第一は、「社会主義建設にお…

5月13日 評論「愛国の心と心が合わされば大きな力を生む」 「愛国心」が現下北朝鮮における思想宣伝で重要な位置づけを与えられていることは、昨日の本ブログでも言及したところであるが、そこで浮上するのは、そこでいう「国」とは、いかなる国なのか、…

5月12日 金才竜の「現地了解」再々論 一昨日来の金才竜の「現地了解」に関する分析を補う意味で、「現地了解」が報じられる他の二人の幹部、すなわち、崔竜海、朴奉柱について、どのような指導内容が報じられているのかを簡単に振り返ってみた。 まず、崔…

5月12日 評論「愛国は献身であり投身である」 標記評論は、「敬愛する最高指導者金正恩同志の不朽の古典的労作を紐解いて」との副題に示されるように、2012年7月26日に金正恩が党中央委責任幹部に対し行った談話「金正日愛国主義を具現し富強祖国…

5月11日 金才竜の「現地了解」再論 昨日、思いつきで金才竜が「現地了解」の際に「市場経済的要素」について言及したと報じられていること(11日付け記事)を紹介したが、1回の内容だけで論じるのは余りに無責任と反省し、今年に入ってからの彼の「現…

5月10日 金才竜総理の「現地了解」活動 金才竜総理が、安石(音訳)干拓地建設場及び亀城製塩所を現地了解したことが報じられた。同人の現地了解は、かねてしばしば報じられており、そのこと自体は特段注目すべきことでもないが、指導内容について関心を…

5月9日 社説「朝鮮労働党委員長同志の思想と領導を高く奉じ社会主義建設偉業を輝かしく実現していこう」 標記社説は、4年前の2016年5月9日、第7回党大会最終日に金正恩が党委員長に選出されたことに際し、同人の「思想と領導」がその後果たした成…

5月8日 論説「大衆と現実は先生である」 このところの「人民大衆第一主義」に関連する幹部向けの訴えが続くが、標記論説もその一つといえる。 冒頭に金正恩の次の言葉を掲げている。 「幹部は、人民を先生とみなして、人の力と知恵を動員すれば出来ないこ…

5月8日 金与正は、実際には序列何位なのか?(多分、第5位) このところ金与正に注目が集まっている。ただ、「実質ナンバー2」という一部報道は、現状では過大評価であるというのが本ブログの主張である。では、実際には何位なのか。金与正が2020年…

5月7日 「滅私服務」 このところの「労働新聞」は、「輝かしい時代語」との共通題目の下、日々、様々な用語を解説する記事を掲載しており、標記も、その一つである。その趣旨は、金正恩によって打ち出された同用語が、金日成、金正日の思想を継承したもの…