rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

3月31日 論説「我が革命の百勝の針路を明らかにしてくれる偉大な革命思想」 標記論説は、金正日が1982年3月31日、「主体思想について」を発表して38周年を迎えたことにちなんで出されたものである。 そこで、論説は、冒頭で、「この労作は、偉大…

3月31日 「超大型放射砲」試射関連補論 韓国聯合通信によると、昨日の本ブログで紹介した3月29日の飛翔体発射に関連して、VOAがドイツのミサイル専門家の、報じられた写真は修正されたものとの見方を伝えており、また別の専門も同日発射されたのは、3…

3月30日 評論「科学者たちの見聞を広めてやる事業も創造である」 標記評論は、科学者ではなく、それを指導・支援する立場にある幹部に向けたもので、「すべての幹部は現時期、国の科学技術を飛躍的に発展させる上で科学たちの見聞を広めてやることが重要…

3月30日 「国防科学院 超大型放射砲試験射撃実施」 「国防科学院においては、3月29日、朝鮮人民軍部隊に引き渡される超大型放射砲の戦術技術的特性をもう一度確証することに目的を置いて、試験射撃を実施した」ことを明らかにした記事。 韓国軍による…

3月28日「分組管理制の優越性を高く発揮して」(3月29日記) 標記の共通タイトルの下で掲載された二つの記事を紹介したい。 一つ目は、「分組強化こそ穀物生産実績」と題する記事である。同記事によると、昨年は「全国的に1万5,500余個の多収穫…

3月28日 論説「国家経済の命脈と全一性を保障するために提起される重要な問題」 標記論説は、端的に言えば、内閣による経済部門への指導への服従を訴えるものである。 そのために、まず「国家経済の命脈と全一性を固守する」ということの意味について、「…

3月28日 社説「幹部たちは情熱的な思索家、実践家になろう」 標記社説は、北朝鮮において今期待されている幹部の理想像を示したもの。 まず挙げられているのは、「全社会的に数字を重視する気風を確立すること」である。具体的には、「生産と経営活動で最…

3月27日 「白頭の吹雪の中にうねる革命伝統継承の滔々たる大河」 標記記事は、昨年12月10日の全国党宣伝イルクンを皮切りに開始された白頭山地区革命戦跡地踏査行軍隊の活動に、その後3月25日までで、「中央と地方の党、政権機関、勤労団体、省、…

3月26日 社説「強力な思想攻勢で正面突破戦を力強く推動していこう」 標記社説は、思想教育の重要性を強調するものである。その点は毎度のことで新味はないので、思想教育の重点をどこにおき、いかに進めるべきかを論じた部分に絞って紹介したい。 社説は…

3月25日 「本当に信じることのできる戦争抑止力」の意味すること(3・24記事に加筆) 22日の本ブログにおいて、北朝鮮の新型ミサイル発射に関連し、金正恩が新たに開発・配備されつつある武器体系を「本当に信じることのできる戦争抑止力」と述べた…

3月25日 「白頭山朝鮮虎」 標記は、「民族の誇り―天然記念物(1)」とのサブタイトルを付されて掲載された記事である。てっきり朝鮮半島で虎は絶滅したと思いこんでいたので、驚いた。写真も付されている。 記事によると、「朝鮮虎の体長は150~18…

3月24日 記事「除隊軍人たちが旗手になるように導いてやり―雲興製錬所初級党委員会において」 標記記事は、「党思想事業を親人民的、親現実的に転換していこう」との共通タイトルの下で掲載された記事の一つである。「親現実的」というのは、現実と乖離し…

3月23日 金正恩と雍正帝 本日は、平素であれば社説「国家の法と規定を徹底して守ろう」と題すべきところであるが、同社説の内容に新味がないので詳述は避け、それとの関連で標題のテーマを論じたい。 まず社説は、題目から想像できるように、国家の法規範…

3月22日 金与正が、トランプ大統領の金正恩あて親書送付について談話発表 朝鮮中央通信は、「米国大統領が送ってきた親書は朝米両首脳部の間の特別な個人的な親密な関係をよく示してくれた」と題し、金与正が党中央委第一副部長の肩書で3月22日発表し…

3月22日 金正恩が「戦術誘導武器の示範射撃」を視察 標記射撃は、3月21日、「人民軍部隊に引き渡される新武器体系の戦術的特性と威力を再確認し、人民軍指揮メンバーに直接見せてやるため」に行われたものとされる。 金正恩と共に参観したのは、党中央…

3月21日 金正恩が朝鮮人民軍西部戦線大連合部隊の砲射撃対抗競技を指導 金正恩が3月20日実施された標記「競技」を指導したとの記事。3月12日に実施された「第7軍団と第9軍団管下砲兵部隊の砲射撃対抗競技」と同種の活動とみられる。ただし、今回…

3月20日 「首都平壌が滅私服務戦の先頭に」 本日の「労働新聞」も昨日に続き、平壌総合病院建設の意義の宣伝のため、「人民を第一として愛する我が党の崇高な志を忠誠で奉じていく非常な熱意 平壌総合病院建設着工式でされた敬愛なる最高司令官同志の演説…

3月19日 社説「正面突破戦を人民に対する滅私服務で一貫させよう」 標記社説は、昨日報道された金正恩の平壌総合病院着工式への出席及びそこでの演説を受けたものである。本日の「労働新聞」には、同社説以外にも、「政論」や各界の「反響」など関連記事…

3月18日 金正恩が平壌総合病院の着工式に出席 金正恩が3月17日に行われた標記着工式に出席し、演説を行ったほか、初スコップを握り、発破スイッチを押したことを報道。演説全文も別途掲載した。金正恩の演説全文が公開されるのは久々である。 先に、着…

3月17日 評論「職業愛と実力」 「職業愛」すなわち、自分の仕事に対する愛着、誇りを持つことを訴える論調がしばしば登場していることは、かねて本ブログでも紹介してきたところであるが、標記評論は、それらとはやや趣が異なり、そのような愛着も単なる…

3月17日 記事「生活条件保障に優先的な関心を」 標記記事は、「主打撃前方である農業戦線に対する党的指導をより深化させよう」とのサブタイトルの下、最近盛んに主張されている、幹部が人民の要求に答えるということについて、「載翎郡三池江里党委員会…

3月16日 社説「白頭山地区革命戦跡地踏査熱風が奇跡創造の火の手として燃え上がるようにしよう」 標記社説は、冒頭で、現在、白頭山への踏査行軍が盛大に実施されているとし、同活動に、「昨年12月から今年2月までの期間だけで全国的に5万名に達する…

3月14日 評論「革命隊伍の一身団結を強化する上で提起される重要な問題」 標記評論は、政治局拡大会議以降の官僚主義批判キャンペーンの一環であるが、「官僚主義」の具体的表現が従前以上に露骨であるので、敢えて紹介したい。 評論は、まず、「官僚主義…

3月13日 「紙上演壇 人民は偉大だ。強力な思想攻勢でその心臓に火をともそう!」 本日の「労働新聞」には、標記の共通タイトルの下、4件の投稿記事が記載されている。このタイトルそのものが北朝鮮の独特の「人民観」を端的に示しているといえる。すなわ…

3月13日 金正恩、「朝鮮人民軍第7軍団と第9軍団管下砲兵部隊の砲射撃対抗競技を指導」 金正恩が3月12日、標記訓練を指導したとの報道。現地で出迎えたのは、金秀吉総政治局長、朴正天総参謀長、金正官人民武力相と「大連合部隊長たち」。 2月末以来…

3月12日 論説「人民の要求と利益はすべての事業の絶対的な基準である」 標記論説は、先月末の政治局拡大会議以降の「人民大衆第一主義」キャンペーンの一環といえよう。「幹部が人民の要求と利益を絶対的な基準とみなすこと」が何故大切であるのかについ…

3月11日 「元山カルマ海岸観光地区建設場から入ってきたニュース」 標記は、「党中央委員会第7期第5回中央委員会決定を決死貫徹し社会主義強国の遠大な抱負と理想を前倒しして実現していこう」との共通タイトルの下で掲載された一連の論説・記事の一つ…

3月10日 記事「核心的役割を果たす人材育成の秘訣 独特の秀才教育と工学教育」 標記記事は、「国の科学技術人材養成と科学技術発展において先駆者の栄誉を轟かせよう 敬愛する最高領導者同志の現地お言葉を奉じ、科学教育事業に転換を起こしている金策工…

3月10日 論説「非社会主義現象との闘争は全群衆的な事業」 おなじみのテーマを扱ったものであるが、従前とは異なる含意もうかがわれる点などで注目される。 ちなみに、昨2019年5月31日付け「労働新聞」にも、標記と酷似の「非社会主義現象との闘争…

3月10日 金正恩が「朝鮮人民軍前線長距離砲兵区分隊の火力打撃訓練を再度指導」 3月9日に実施された標記訓練に関する記事。3月2日にも同じ名称の訓練を実施しており、その1週間後に改めて実施したことになる。前回訓練と比較しつつ、その概況を整理…