rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

8月31日 「党中央」の表現使用例について 本日別項で取り上げた金与正の地位・役割に関連して注目されるのが、かねて、内部的に同女を指す表現として用いられているとの指摘のある「党中央」との表現である。 本ブログでも、その言葉の「労働新聞」紙上で…

8月31日 金与正が「防疫司令官」? 本日付けの韓国有力紙「朝鮮日報」電子版に次のような記事が掲載されている。 「北朝鮮内部の事情に詳しい消息筋は30日「北朝鮮は海上および国境の封鎖など、コロナウイルスが流入し得るあらゆるルートについて物理的に…

8月30日 台風被害復旧への取り組みをアピール 標記に関連して、本日の「労働新聞」には、様々な記事が掲載されている。 まず、朴奉柱党副委員長及び金徳訓総理が、それぞれ黄海南道各地の被害復旧状況を現地了解したことが報じられている。両人は、「炭素…

8月28日 金正恩が黄海南道の台風被害地を視察 「台風一過」したかしないかという時期に、はや金正恩の被災地視察動向が報じられた。そこで、金正恩は、党中央委各部署を被害復旧作業に「すべて動員」するよう指示したという。黄海北道銀波郡の洪水被災地…

8月28日 金正恩の会議主宰状況が示すものとは 一昨日の某衛星テレビチャンネルの報道解説番組で、北朝鮮の政治状況を取り上げ、このところ、①金正恩の主宰する各種会議の報道頻度が大幅に増加している、②それら会議の着席スタイルが、従前は金正恩一人が…

8月27日 社説「自力自強の貴重な成果で党第8回大会を迎えよう」 標記社説は、表題のとおり次期大会に向けての基本方針が「自力更生」路線であることを改めて明示するとともに、当面の主な活動目標を提示している。 「自力更生」路線堅持の方針を端的に示…

8月27日 炭素ハナ工業について 25日の本ブログで、標記について意味不明と記したところ、早速ある方からご教示をいただき、「炭素ハナ」というのが日本語で言えば、「C1(化学)」に相当する表現であることが分かった。ウイキペディアによると、「C1化…

8月26日 「先軍節」をめぐる動向についての評価 昨日の本ブログで、25日付けで掲載された「先軍節」記念社説を紹介した上で、関連動向の全般的評価は、今日の報道を見た上でと予告したが、今日の「労働新聞」紙面を見る限りでは、金日成・金正日銅像へ…

8月26日 党中央委第7期第17回政治局拡大会議、第7期第5回政務局会議を開催 標記会議が8月25日に開催されたことが報じられた。報道写真には一つの会場しか写されておらず、同じ会議場で二つの会議が連続されて開催されたとみられる。 まず政治局拡…

8月25日 「台風被害を最小化するための闘争 全群衆的に緊急展開」 標記記事は、「我が国の大部分の地域が26日から27日の間に台風8号の影響を大きく受けることになったため台風警報が下された」として、各分野・地域が対応を急いでいることを紹介する…

8月25日 論説「偉大な領導者金正日同志の革命的党軍建設業績は主体革命偉業の勝利的前進を担保する万年財富である」 標記論説は、「先軍節」、すなわち1960年8月25日、金正日が第105タンク師団を現地指導した、として、これを「我が革命武力の…

8月24日 政論「偉大な党にしたがって勇進また勇進」 標記政論は、第8回党大会招集決定を受けたもの。同大会を「闘争する大会、働く大会、党事業を全面的に総括する大会にしなければならない」との金正恩の意志を強調している。ここからも、次期大会につ…

8月23日 「被災民は郡党庁舎で、勤務員は天幕で 銀波郡大清里が伝える人民に対する熱火のような愛の新伝説」 標記記事は、先に金正恩が視察した銀波郡大清里の被災者らが、金正恩の指示に基づき、銀波郡の党委員会庁舎などに準備された避難部屋において、…

8月22日 社説「洪水被害復旧に必要な設備と資材を適時に送ってやろう」 1日に2件の社説掲載は異例である。それだけ喫緊の課題が多いということの反映であろう。 標記社説は、「洪水被害を一日も早く癒やし、人民に安定した生活を保障しよう」との共通題…

8月22日 社説「朝鮮労働党第8回大会を高い政治的熱意と輝かしい労力的成果で迎えよう」 標記社説は、昨日の本ブログで指摘したとおり、次期党大会に向けた様々な課題への取り組みを開始することなどを訴えるものである。長文なので、特に注目される部分…

8月21日 次期党大会に向けての動き始まる 本日の「労働新聞」は、「朝鮮労働党第8回大会を意義深く迎える火のような熱意 朝鮮労働党第7期第6回全員会議の知らせに接した各界の反響」との共通題目の下、各界幹部の次のとおりの投稿文を掲載している(カ…

8月21日 姿を消した金与正はいずこへ 19日開催の党中央委員会第7期第6回全員会議のニュース映像を見たが、どれだけ目をこらしても、会場から金与正の姿を確認することができなかった。 特に、政治局委員メンバーであれば着席しているはずの最前列(2…

8月20日 党中央委員会第7期第6回全員会議開催、第8回党大会の開催を決定 かねて予告されていたとおり、標記会議が8月19日に開催されたことが報じられた。同会議では、第8回党大会を来年1月に開催することを決定したという。これは正直言ってまっ…

8月19日 論説「洪水被害復旧において堅持すべき原則的問題」 標記論説は、金正恩の被災地視察時の指示や13日の政治局決定などを踏まえつつ、「洪水被害復旧事業と関連した我が党の意図」として、①「この事業を最大の重大事として打ち立て総力を傾けなけ…

8月19日 社説「祖国と人民の運命に偉大な転換をもたらした朝鮮労働党」 標記社説は、間もなく創建75周年を迎える、とされる朝鮮労働党の業績を回顧・称賛するものとして書かれている。ただ、何故、それが今日掲載されるかと言えば、やはり今日、開催さ…

8月18日 党中央委員会全員会議の招集を決定 本日の「労働新聞」は、「我が革命発展と党の戦闘力強化において重大な意義を持つ問題を討議決定するため朝鮮労働党中央委員会第7期第6回全員会議を8月19日に召集することを決定する」との党中央委員会常…

8月17日 「敬愛する最高領導者金正恩同志が銀波郡人民病院と大清里住民世帯に医薬品を送られた」 標記記事は、15日、金正恩が送った洪水被災地あての医薬品が銀波郡に到着し、同地でその「伝達集会」が開催されたことを報じる記事である。同集会では、…

8月16日 社説「党中央委員会第7期第16回政治局会議決定を高く奉じ、洪水被害復旧に全力を集中しよう」 標記社説は、先の政治局会議決定を受け、「洪水被害復旧は、単純に自然災害の後禍を癒す実務的な事業ではなく、(人民を何よりも重視する)我が党…

8月15日 ①軍人大量昇格日の「謎」解明。 ②消えた金与正? 去る5月24日に報じられた、党中央軍事委員会第7期第4回会議(23日開催と推定)において、将官級軍人の大量昇格が決定された。 北朝鮮においては、従前、こうした昇格人事は、金日成、金正…

8月14日 第7期第16回政治局会議補論 標記会議の結果に関連して、前稿で論じきれなった点について、いくつか補足したい。 第一は、総理の更迭についてである。金才竜前総理は、これまで政治局常務委員会メンバーである崔龍海、朴奉柱の両人に準じるよう…

8月14日 党中央委第7期第16回政治局会議開催 標記会議が8月13日、金正恩の「司会」で開催されたことが報じられた。 会議名称に「拡大」の表現は付されていないが、政治局メンバーに加えて、中央委員会メンバー、さらには党中央部署の副部長、内閣の…

8月13日 被災地住民の金正恩あて感謝の手紙を公開 本日の「労働新聞」は、「我が人民の慈愛深い親である敬愛する金正恩元帥様に謹んで捧げます」との題目の下、金正恩が6,7日と2回にわたり視察し、その際の指示に基づき、「国務委員長予備糧穀」(9…

8月12日 「朝鮮労働党中央委員会部署と本部家族世帯が銀波郡大清里人民を支援」 標記記事は、金正恩が去る6日に洪水被害地を視察した際に行った指示に基づき、党中央委部署と本部家族世帯が準備した被災者向け救援物資(寝具類、食品など)を乗せた車両…

8月11日 評論「朝鮮革命の新たな転換期を拓いた歴史的な会議 小哈爾巴嶺会議80周年に際して」 標記評論は、「1940年8月10日から11日まで敦化県小哈爾巴(ハルバ)嶺において朝鮮人民革命軍軍政幹部会議」が金日成主導の下、開催されたとの主張…

8月11日 論説「保健部門勤務者の責任性と役割を高めなければならない」 韓国の報道によると、北朝鮮の洪水被害は、相当深刻かつ広範囲にわたっている模様であるが、本日の「労働新聞」の冒頭に掲げられているのは、コロナ防疫に関する標記論説であった。 …