rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

8月11日 論説「保健部門勤務者の責任性と役割を高めなければならない」

 

 韓国の報道によると、北朝鮮の洪水被害は、相当深刻かつ広範囲にわたっている模様であるが、本日の「労働新聞」の冒頭に掲げられているのは、コロナ防疫に関する標記論説であった。

 同論説は、「保健部門従事者たちは、このたびの党中央委員会政治局(のコロナ防疫強化に関する)決定貫徹の直接的担当者である。悪性ウイルス伝染病に対して誰よりもよく知っている人も、防疫学的監視と検査、検診、消毒をはじめとした衛生防疫事業を直接執行すべき人も、ほかならぬ保健従事者である。今日の非常防疫戦の成果如何は主に保健部門従事者がどれだけ奮発するかによって左右される」として、その果たすべき役割の重要性を改めて強調した上で、次の3点を訴えている。

 第一は、「(保健部門従事者たちが)自らの肩の上に国家の安全と人民の安寧がかかっているということを深く銘記」することである。第二は、「防疫事業を攻撃的な立場で先手を打って行う」ことである。第三は、「(保健部門従事者たちが)大衆の立派な教養者になること」である。

 なお、「労働新聞」紙上には、このほかにも、コロナ防疫活動の徹底を訴え、各地の取り組みなどを紹介する記事が相変わらず複数掲載されている(このほか、世界各地での蔓延状況を伝える記事も掲載)。

 一方、洪水対策関連の記事も、もちろん掲載されている。その内容は、農作物への被害軽減に集中しているのが特徴といえよう。