rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

2月29日 金正恩が「人民軍部隊の合同打撃訓練を指導」 金正恩が2月28日、標記訓練を指導した旨を報道。訓練実施場所への言及はないが、韓国報道では、「元山付近」であるとのこと。「党中央委員会の幹部たちが訓練を参観」し、金正恩を「現地で、朝鮮…

2月29日 「朝鮮労働党中央委員会政治局拡大会議開催」 標記会議の開催状況を報じる記事が掲載された。開催日には言及がない。会議は、金正恩が「指導」したとされ、「政治局委員と候補委員たちが参加」したほか、「党中央委員会とその他単位の幹部たちが…

2月28日 評論「質向上すなわち増産であり節約である」 「質向上」への取り組み強化は、「正面突破戦」で示された柱の一つといえるが、本評論は、そのような取り組みが打ち出された背景事情を端的に示すものである。 評論は、「質向上」について、まず「増…

2月27日 評論「道徳は我が社会を支える基礎」(2月28日記) 北朝鮮指導部が人々の「道徳」問題に関心を払っていることは、本ブログで既に紹介してきたところだが、本評論は、何故、それを気にするのかについて、社会主義体制の保全と直結した問題であ…

2月27日 論説「目標が高くてこそ変革が起きる」 標題の割には、現実主義的バランス感覚を示した主張をしている。というのは、「高い目標」を設定することを求めながらも、その意味について、「実現可能性が担保され、新たな発展の跳躍台になる科学的で動…

2月27日 社説「正面突破戦において党組織の戦闘力を力強く轟かせよう」 標題から受ける印象は、「正面突破戦」において党組織が指導的、先鋒的役割を果たすことを求める主張のようだが、実は、それだけでなく、それを契機に党自身をしっかり立て直さなけ…

2月26日 社説「すべての部門、すべての単位において最大限増産し、節約しよう」 標記社説は、見てのとおり「増産・節約」を訴えるものだが、その背景となっている現状については、いろいろ検討の余地がある。 冒頭では、現状認識として、例のごとく「敵対…

2月25日 論説「主体の思想論は朝鮮革命の永遠の百勝の旗幟である」 標記論説は、金正恩が2014年2月25日、党第8回思想イルクン大会において、「革命的な思想攻勢によって最後の勝利をはやめよう」と題する演説を行って6周年を迎えるに際し、掲載…

2月25日 社説「すべての部門、すべての単位で人材育成事業により大きな力を注ごう」 標記社説は、「今日の時代は、人材によってすべてのことが決定される知識経済時代である」との時代認識に基づき、とりわけ科学技術分野を念頭に、人材育成の重要性を主…

2月24日 評論「幹部と高い目標」 昨日の2件の記事に続き、今日も幹部の執務姿勢に関する評論を取り上げたい。「目標」の設定とその実現について論じたものである。 評論は、まず総論として、「目標を高く立て、大胆に推進すること、まさにこれが戦闘性と…

2月23日 論説「人民の信頼は幹部にとって最も貴重な財産」 標題は、「幹部」となっているが、実際は、「党」にとって人民からの信頼、支持がいかに重要であるかを説いた論説である。 論説は、まず、「今日の正面突破戦において、我が党の深い支持点、最強…

2月22日 評論「山林復旧事業における実績は忠実性の高さ、愛国の熱度を示してくれるー山林復旧戦闘2段階課題遂行のための昨年の闘争過程をみて」(2月23日記) 本ブログ1月22日記事で紹介した「山林復旧及び国土環境保護部門イルクン会議」(1月…

2月22日 論説「偉大な金正恩同志は革命的党建設の傑出した英才であられる」 金正恩執権以来8年を回顧し、とりわけ党建設面における同人の業績を称賛する長編論説。筆者が3人というのも異例で、何故、この時期にこの点を改めて回顧するのか、よく分から…

2月21日 評論「職業に対する愛着と愛国心」 ここでいう「職業」というのは、自分の仕事、職場で与えられた役割といった意味をあらわす。それを日々、誠心誠意しっかりとまっとうしていくことこそが「愛国」の道であるとの主張である。 評論は、次のように…

2月21日 論説「我々の国家と人民の尊厳と偉大さは自力更生にある」 またもや「自力更生」の正当性を主張する論説であるが、これは、「尊厳と偉大さ」を根拠にしているところに新味がある。このような論法は、「尊厳」に対する強い欲求が、北朝鮮を理解す…

2月20日 記事「首領の思想は偉大な継承によってより輝く 朝鮮革命の百勝の真理を国際社会が共感」 標記は、昨日の本ブログで紹介した、1974年2月19日の金正日による「金日成主義」宣布に関連した海外の動向を紹介する記事である。内容は、もちろん…

2月19日 評論「歴史に永く輝く2月の宣言」 標記評論は、1974年2月19日、党第3回思想イルクン大会において、金正日が「全社会を金日成主義化するための党思想事業の当面するいくつかの課題について」と題する結論を述べたとされることにちなむも…

2月19日 論説「自主、自立、自衛は我が革命の普遍の針路」 標記論説は、最近繰り返し主張している「自力更生」路線を「自主、自立、自衛」という表現に言い換えて、その正当性を主張したものといえる。 評論は、まず「自主、自立、自衛の道は真理であり、…

2月18日 「紙上演壇 幹部達は勇敢な旗手、機関車になり、隊伍の前進を力強く導け!」 標記の共通題目の下、6件の投稿記事が掲載された。いずれも、同題目に示されるように、幹部のあるべき姿勢、望まれる姿勢がいかなるものかを論じたものである。 最初…

2月17日 書籍紹介:韓基範『北韓の経済改革と官僚政治』(図書出版北韓研究所、2019年7月) 今日の「労働新聞」は、昨日に続き金正日の追慕ないし各地の「光明星節」の様子などに関する記事が多く、関心をひかれる記事が見当たらなかったので、異例…

2月16日 「光明星節」関連動向 今日2月16日は、いうまでもなく金正日の誕生日(=「光明星節」)である。当然、本日の「労働新聞」は、社説「偉大な金正日同志の高貴な愛国偉業を永く輝かしていいこう」をはじめとして、関連記事が満載である。 このほ…

2月15日 評論「潜在力と予備を最大限に」 本評論のサブタイトルは、「科学技術で原料、資材、設備の国産化を積極的に推進しよう」というものである。したがって、「原料、資材、設備の国産化」において、いかなる「潜在力と予備」があり、それらがいかな…

2月13日 最近の白頭山地区革命戦跡地踏査行軍活動 標記に関し、1月25日の本ブログで紹介して以降の状況を整理しておきたい。 まず、1月26日から2月1日まで全国農業勤労者同盟イルクンが踏査行軍を実施。踵を接するように同1日から7日まで朝鮮人…

2月12日 金属工業部門の課題と取組み方針 本日の「労働新聞」は、金属工業部門関係の記事をいくつか掲載している。同部門は、「正面突破戦」における「主要工業部門」の中で筆頭に位置付けられており、その振興に向け特段の努力を訴えるものであろう。 そ…

2月11日 評論「今日の正面突破戦の主な闘争対象」 本評論は、標題の示すとおり、「正面突破戦」が目指すところ、すなわち「突破」しようとしているものが何かを明確に語るものである。 まず、冒頭で「正面突破戦」の狙いについて、「我々の主体的力、内的…

2月11日 社説「科学者、技術者は、正面突破戦の開拓路を開いていく斥候兵になろう」 標記社説は、題目から明らかなとおり、「今日、我々が依拠すべき無尽蔵な戦略資産は科学技術である」との立場から、科学者・技術者に対して一層の成果を求めるものであ…

2月10日 評論「敬愛する最高領導者金正恩同志の不朽の古典的労作をひもといて 精神力の強者になれ」 標記評論は、2016年2月22日、「金正恩が党と軍隊の責任幹部たちと席を共にして」した談話「70日戦闘を力強く展開し、党第7回大会を勝利者の大…

2月9日 三池渕市整備第3段階工事の概要と担当組織 今日の「労働新聞」には、「正面突破戦の気象、果敢な攻撃精神があふれる白頭地区 三池渕市整備3段階工事場において」との共通タイトルの下、同工事への取り組み状況を報じる一連の記事が掲載されている…

2月8日 「伝染病を遮断するための事業を力強く推し進める 全国各地で」(2月9日記) 「労働新聞」は、連日、コロナウイルス感染症に関する記事を多々掲載している。標記記事もそのうちの一つで、各地の防疫対策を伝えるものであるが、その中で、平壌及び…

2月8日 社説「朝鮮人民軍は党の偉業に無限に忠実な革命的武装力である」 今日は、朝鮮人民軍が1948年2月8日に発足して72年目にあたる軍創建記念日ということで、標記社説は、それに際して掲載されたものである。 社説は、大別すると、①金日成・金…