rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

1月30日 評論「正面突破戦の基本方向」 本ブログではかねて、「正面突破戦」の基本的狙いが、対外緊張を名目としつつも、実は、国内の意識改革などの促進にあるのではないかとの見方を繰り返してきたが、この評論は、まさにそのことを直截的に主張するも…

1月29日 論説「国家経済の発展動力を回復する上で提起される重要な問題」 標題自体が興味をそそるものである。「回復」という以上、何かが阻害されているという前提がうかがわれるが、それは何か、そして何によってか。それは、まさに北朝鮮指導部の自国…

1月29日 「総突撃戦に大衆を力強く鼓舞推動 慈江道党委員会において」 本日の社説は、「幹部は正面突破戦において革命の指揮メンバーとしての責任と役割をまっとうしていこう」と題するものであったが、その方法論については、余り具体的な言及はなかった…

1月28日 平壌市思想イルクン会議開催 「首都の思想イルクンが斬新な宣伝扇動によって正面突破戦の進撃路を開いていこう」と題して、標記会議が1月27日、人民文化宮殿において開催されたことを報じる記事が掲載された。 会議開催の目的は、もちろん、「…

1月27日 論説「正面突破戦は雄大な変革過程」 「正面突破戦」が国内各単位はもとより国民一人一人における変革を求めるものであることを主張する内容。 冒頭で、「今日の正面突破戦は一部の分野単位にだけ極限されない。それは、すべての部門と単位、各公…

1月25日 論説「広範な群衆を党の周囲に結集することが党イルクンの本分」(1月26日記) 論説は、まず、対群衆活動の重要性について、「我々の内部に混乱と不安定を造成し、ひいては我が共和国を崩壊させようというのが敵対勢力どもの凶心である」との…

1月25日 その後の白頭山地区革命戦跡地踏査行軍活動 標記活動については、昨年12月、党宣伝扇動部門イルクンによる踏査団を皮切りに、青年同盟、そして勤労者同盟と続いた後、格別の報道がなく、中断したのかと思っていた。 しかし、本日掲載の「白頭山…

1月24日 評論「正面突破戦は革命の前進発展のための最善の方略」(1月25日記) 「正面突破戦」が何故正しいのかを対外、対内の両面から解説したもの。 まず、対外的側面から見た理由として、「敵対勢力どもの圧殺策動を無力化し、社会主義建設の新たな…

1月24日 社説「経済事業において内閣責任制、内閣中心性を徹底して確立しよう」 昨日の本ブログで、「国家的範囲で経済事業を組織整備し、活性化」することの必要性を訴える評論を紹介し、それを内閣の機能強化の主張と符合するものと述べたが、まさにそ…

1月22日 評論「自力更生、自給自足の基本要求」(1月23日記) 北朝鮮の経済部門に存在すると思われる問題を相当具体的に示唆する評論。標題となっている「自力更生、自給自足の基本要求」が何かの結論は、冒頭に掲げた金正恩の発言によって示される。…

1月22日 「山林復旧及び国土環境保護部門イルクン会議開催」 標記会議が1月21日開催されたとの記事。記事自体は、比較的簡略で、会場の写真なども付されておらず、軽い扱いと言える。 しかし、会議には、金才竜総理はじめ金徳勲党副委員長、李竜男副総…

1月21日 共同論説「白頭山攻撃精神で醸成された難局を正面突破しよう」 党機関紙『勤労者』との共同論説として掲載。この形での論説掲載は、昨年秋以来3回目となるが、指導部としてとりわけ強調したい内容を盛り込んだものであることはいうまでもない。…

1月20日 「2019年農業部門総括会議閉幕」 去る17日から平壌体育館で開催されていた標記会議が19日に閉幕したことが報じられた。初日には、金正恩の祝賀書簡が朴奉柱党副委員長によって朗読されたのに続き、金才竜総理が報告を行い、以後、参加者…

1月17日 社説「必勝の信念高く白頭の行軍路を雄々しく引き継いでいこう」 標記社説は、昨年来の「白頭精神」の強調すなわち「抗日パルチザン闘争」の精神に学ぶことを呼びかける一連の思想キャンペーンに沿ったものであるが、一部に注目される表現がある…

1月16日 社説「我々の主体的力、内的動力をくまなく強化しよう」 「主体的力」とか「内的動力」という表現は、昨年末の中央委員会会議における金正恩の報告に用いられて以来、しばしば「正面突破戦」の原動力として用いられる表現となっているが、その実…

1月15日 各道(直轄市)で党委員会全員会議拡大会議を一斉に開催 本日の労働新聞は、「党組織の役割を非常に高め正面突破戦を力強く推動しよう」と題して、1月13日及び14日に、「党中央委員会12月全員会議の課題貫徹のため」に標記会議が開催され…

1月14日 北朝鮮で、冬休みの宿題を廃止 本日の「労働新聞」は、「未来の主人公たちよ! より明るく笑え、美しい夢を思い切り咲かせよ 冬期休暇を楽しく送る青少年学生たち」との共通題目の下、いくつかの記事を掲載しているが、その主題は、このたび冬休…

1月13日 社説「主要工業部門から正面突破戦の火の手を強く起こそう」 去る10日付け本ブログで「正面突破戦」についての総合的評価を試みた際、その闘争対象の一つとして、「国家運営とりわけ経済分野に内在する旧弊」をあげ、それには「執務姿勢などの…

1月12日 「正面突破戦」の展望(対米姿勢を中心に) 「正面突破戦」の基本的特徴についての評価は、1月10日の本ブログで示したところであるが、本稿では、北朝鮮がそのような基本戦略の下で、今後、対米関係をいかに展開していくかについて展望したい。…

1月11日 評論「科学技術は正面突破戦の鍵」 標記評論は、科学技術が「正面突破戦」における重要性を、①経済、②軍事、③思想の三つの面から説明している。そこで特徴的なことは、いずれの面に関しても、敵との対決という視点から科学技術の果たすべき役割を…

1月10日 評論「農業戦線は正面突破戦の主打撃前方」(11日一部修正) 先の中央委員会会議に関する報道において、経済分野の中での農業部門の位置づけは、必ずしも高くないとの印象を受けていたが、この評論によると、相当の重要度が付与されていると考…

1月10日 「正面突破戦」とは何か(総括的評価) 金正恩が昨年末の中央委員会全員会議において、「正面突破戦」を打ち出した後、「労働新聞」紙上には、同会議の状況を伝える記事及び同会議決定を敷衍・解説する論評などが様々掲載されてきた。その一部は…

1月8日 評論「今日の正面突破戦において基本戦線は経済戦線」 標題の文言は、先の中央委員会会議における金正恩の「報告」の中で述べられたものであり、この評論は、何故そうなのかを改めて整理したものである。ここで、その理由としてあげられているのは…

1月8日 社説「党中央委員会12月全員会議の課題貫徹に総邁進しよう」 先の党中央委会議決定の意義及びその推進方法についての解説である。既に本ブログで指摘してきた点の繰り返しも含まれるが改めて紹介したい。 まず、会議ないし同決定の意義としては、…

1月7日 金正恩が順川リン肥料工場建設現場を現地指導 金正恩の今年初めての現地指導に関する報道(指導の日付は報じず)である。 金正恩は、昨年もあちこちの建設現場を現地指導し、その成果を実績としてアピールしたが、今年は、この工場の完成を「目玉」…

1月6日 記事「在日朝鮮学生少年芸術団のための宴会」 金正恩が「準備して下さった」とされる標記宴会が、5日、人民文化宮殿で開催されたとの記事。出席者として報じられたのは、金英哲党副委員長、海外同胞事業局長、青年同盟副委員長ら北朝鮮側関係者と…

1月6日 論説「主体的力を一層強化することは現情勢と革命発展の要求」 この論説は、「生産潜在力を総発動し経済発展と人民生活に必要な需要を充分に保障しよう」との共通題目の下で掲載されたいくつかの記事の一つである。同題目は、全員会議決定書の一項…

1月5日 評論「公衆道徳と我々の生活」 道徳気風の確立については、昨年末の中央委全員会議における金正恩の報告の中でも言及されていたが、正直に言うと、具体的に何が問題になっているのか、判然としないところがあった。本評論の表現からは、そのような…

1月5日 政論「信心も高く行くであろう」 「正面突破戦」の号令を受けた人民のあるべき心情を論じたもの。要するに、指導部が住民に期待する、こう感じてくれたら、という理想を述べたものであろう。特段新味があるわけではないが、表現が余りに「感動的」…

1月4日 社説「党中央委員会第7期第5次全員会議思想を深く学習しよう」 昨日の本ブログ記事の最後に全員会議精神の学習について触れたが、この社説は、まさにそれを主題にとりあげて、実施上の留意点を解説している。 社説は、その学習においては、まず、…