rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

8月25日 「台風被害を最小化するための闘争 全群衆的に緊急展開」

 

 標記記事は、「我が国の大部分の地域が26日から27日の間に台風8号の影響を大きく受けることになったため台風警報が下された」として、各分野・地域が対応を急いでいることを紹介するもの。

 23日の本ブログで予告した台風の接近に伴うものだが、もう少し「先制的」な対応ができたようにも思える。

 しかも、今日は、朴奉柱党副委員長と金徳訓総理がそろって「炭素ハナ化学工業創設のための対象建設場を現地了解」したことも報じられている(訪問日には言及なし)。金徳訓にとっては総理就任以来はじめての「現地了解」であり、また党常務委員クラス二人そろっての視察というのも異例なことであり、同建設事業への重視を示すものといえるが、前述のとおり台風接近のこの時期、そこまでするのが妥当か、疑問を呈したくなる。

 もちろん、化学工業振興は、去る6月7日開催の第7期第13回政治局会議における決定事項であり、とりわけ「炭素ハナ工業創設」は、その「核心事項」とされただけに、その早期完工(おそらく党創建記念日まで)が求められているのであろうが。

 ちなみに、正直に言うと、「炭素ハナ工業」の意味がよく分からない。「ハナ」というのは、「一つ」という意味で、北朝鮮で自給できる石炭を原料とした化学工業を指すと理解しているのだが、それが何故、そう呼ばれるのか、ご存知の方は、ご教示願いたい。

 いずれにせよ、明日にも先般の洪水被害地である黄海道ないし首都圏付近を直撃しそうな台風8号の影響が注目される。