rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

5月25日 「〈全国3大革命小組技術革新競技ー2020〉活発に進行」(5月26日記)

 

 標記記事は、全国各地の企業所等に派遣されている三大革命小組による技術革新の成果を競わせる活動を紹介するものである。

 記事によると、同競技は、国家科学技術委員会の指導の下、既に3月から開始されており今後10月まで続けられるという。その目的は、「原料、資材、設備の国産化実現と派遣単位の生産拡大において提起される科学技術的問題を解決するとともに既に成し遂げられた先進科学技術成果をより更新し導入一般化することによって、経済強国建設と人民生活向上に積極的に貢献することにある」とされる。

 競技結果については、「小組員たちが技術革新課題を選定する問題からその進行状況を具体的に了解して判定し、順位を決定する」とされている。なお、その「目標選定」に関しては、「小組員たちが派遣単位の具体的実情に合うよう現実性をもって行っているかを厳密に確認し、生産拡大に貢献した程度にしたがって正確な評価を下す」とされる。また、そういった小組員たちの活動に対する「該当単位幹部の指導事業と事業条件保障を行う状況も重要な評価項目の一つ」となるとされる。

 記事は、各地の派遣先ごとに具体的な取り組みなども紹介している。それは省略するとして、上記の記述だけからでも、少しでも実効的・実務的な技術革新の成果を導き出そうとの姿勢がうかがえる。昨日の本ブログで紹介した社説に見られるような「愛国心」の鼓吹よりは、こういった「競技」方式の方が、「内的潜在力」発揮のためのモチベーション刺激策としては、効果的なように思える。