rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

12月14日 全国青年学生の白頭山地区革命戦跡地踏査行軍出発集会を開催

 

 「白頭の革命伝統に貫通されている偉大な思想と精神でしっかりと武装しよう」との題目の下、標記集会が13日、三池渕市において開催されたことが報じられた。

 同集会における演説では、とりわけ「新世代」に向けた金正恩の思いが端的に示されているので、これを紹介したい。

 「(金正恩は)白頭の革命戦区へと青年たちを呼んで下さることについて言及された。

 ここには、我が革命の主力をなしている新世代たちが思想精神的風貌において、また闘争気風において抗日革命先烈たちの高みに達する革命の継承者として力強く準備していくことを望まれる敬愛する最高領導者の大きな信頼と期待が込められている」

 「新世代」すなわち青年学生ではなく、前者は、より幅広い年代を含むとも考えられる。前者については、日本統治時代を実際に知らない世代という意味で用いられることもあり、「解放後」世代を「新世代」と呼ぶのであれば、現在30歳以下の青年学生層は、1990年代の「苦難の行軍」時代の記憶さえないのであるから、「新々世代」とでも呼ぶべきであろう。

 このような「新々世代」が実際のところどのような価値観を持っているのか定かでないが、おそらくそれ以前の世代とは相当の断絶があることが想像され、彼らが思想教育の最重要対象となっていることは間違いないであろう。

 なお、同日の紙面には、10日に出発式を行った宣伝イルクン一行に関しても、引き続き様々な戦跡地を訪れたことなどを報じる記事が掲載されている。同地一帯は、踏査行軍の人々でにぎわっているのであろうか。