2025年10月28日 崔善姫外相の訪ロ動向を報道(+石炭関連、朝中関係フォローアップ)
本日の「労働新聞」は、訪ロ中の崔善姫外相が10月27日、ラブロフ外相と行った外相会談に関する「公報文」及び同日、プーチン大統領と会見したことを報じる記事を掲載した。それらの骨子は、それぞれ次のとおりである。
ア 朝ロ外相会談に関する「公報文」
・ 「最高位級合意の履行結果と両国間の高位級往来及び多方面的な協力計画、両国関心事となる主要国際懸案と関連した外交的調整に中心を置いて、建設的で有益な戦略的意思疎通が行われ、討議されたすべての問題において見解一致を成し遂げた」
・ 「最高位級での戦略的領導の下で両国関係の多方面的な強化発展を加速化していく意志を再確認した」
・ 「(ロシア側は)国家の現地位と安全利益、主権的権利をしっかりと守護しようとする朝鮮民主主義人民共和国側の努力と措置に全的な指示を表明」
・ 「(北朝鮮側は)ウクライナ紛争の根源を除去し特殊軍事作戦の戦略的目標を達成するために取るロシア側のすべての措置に対する変わりない共感と支持を表示」
イ プーチン大統領との会見
・ 崔善姫が金正恩のプーチンへの「最も熱い同志的あいさつを丁重に伝達」、プーチンが「これに謝意を表し、金正恩同志に自身の温かいあいさつを伝えてくれるよう依頼」
・ 「席上・・朝ロ関係を不断に強化発展させていくための今後の多くの事業と関連した立派な談話が行われた」
総じて、従前の主張の繰り返しであり、格別の新味はうかがえない。
以下は、昨日付け本ブログ記事に関するフォロー・アップである。
石炭関連:本日の「労働新聞」に掲載された朴泰成総理の「人民経済諸部門事業現地了解」に関する記事は、冒頭に北倉火力発電連合企業所を訪れ、「火力炭保障(供給)状況と発電設備の稼働状態を了解」したことを、次に徳川地区炭鉱連合企業所龍登(音訳)炭鉱を訪問したことを報じている。
これと昨日紹介した崔竜海の北倉地区青年炭鉱連合企業所への指導状況を併せて考えると、北倉地区で石炭の供給が不足し、電力生産に問題が生じていることがうかがわれる。そうした状況は、5か年計画の完遂に向けた諸生産単位における駆け込み的増産努力の結果、電力需要の急増に石炭生産が追い付かないために発生しているとも考えられるが、いずれにせよ、北朝鮮の経済基盤の脆弱性を改めて示すものといえよう。
朝中関係:朝鮮中央通信は、本日、「中国人民志願軍朝鮮戦線参戦75周年に際し、中国駐在我が国(北朝鮮)大使館が25日、記念宴会を開催」し、中国側から人民解放軍軍事科学院政治委員らが招かれた(同日、瀋陽駐在北朝鮮総領事館、同丹東支部でも記念宴会開催)ことを報じる記事を配信した。
昨日のブログで、中国人民志願軍朝鮮戦線参戦75周年に関連した北朝鮮側主催の宴会がないと記した。これを見て、あわてて配信したわけではないだろうが、宴会開催から3日遅れで配信では、やはり軽視の印象をいなめない。