2021年10月8日 朝鮮中央通信が各部門経済計画遂行状況を追加的に報道
朝鮮中央通信は、10月7日付けの「3・4分期と9月人民経済計画を超過遂行」と題する記事において、
①「電力と建設経済工業部門においては・・・3・4分期と9月電力生産計画とセメント生産計画、建設組み立て額計画をそれぞれ超過遂行した」
②「林業省的に丸太生産計画が3・4分期に104・9%、9月に103%で完遂された」
③「千里馬製鋼連合企業所、黄海製鉄連合企業所において・・・9月(の)鋼鉄、圧延鋼材生産計画を完遂した」
④「興南肥料連合企業所をはじめとした化学工業部門の諸単位においても重要指標別生産計画を遂行した」
⑤「石炭工業部門(は)・・・毎日計画よりも多くの量の石炭を生産した」
⑥「機械工業部門においても託された生産計画を遂行した」
ことなどを報じている。
以上の記述は、これまでの関連報道と重複するものもあるが、従前にはなかった部門・単位の計画達成を主張するものもある。ただし、①~③については、対象期間を「3・4分期」「9月」と明記しているが、④~⑥は、どの期間に関するものであるのか判然とせず、記事の信ぴょう性に疑問が呈される。
かなり楽観的に見ても、これまでの一連の報道から、3・4分期の計画を遂行できたとみられるのは、電力、石炭、鉄道運輸(貨物輸送)及びセメント生産にとどまるのではないだろうか。問題なのは、最重点部門である金属(製鉄・製鋼)及び化学部門が、いくつかの単位を除き、計画未達と見られることである。