rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2025年2月28日、金正恩「参観」下での戦略巡航ミサイル発射訓練実施を報道(訂正版)

 

 本日の「労働新聞」は、「軍西部地区ミサイル連合部隊の当該区分隊が2月26日午前、朝鮮西海海上で戦略巡航ミサイル発射訓練を実施」し、金正恩がこれを「参観」したことを報じる記事を掲載した。その骨子は、次のとおりである。

  • 訓練目的:「①敵どもに任意の空間における朝鮮人民軍の反撃能力と多様な核運用手段の準備状態を知らしめて国家核抑止力の信頼性を誇示し、②戦略巡航ミサイル分隊(複数)を不意の火力任務遂行に熟達させること」(丸括弧内数字は引用者)
  • 同行者:金正植(大将・党軍需工業部第1副部長)、張昌河(大将・ミサイル総局長)
  • ミサイル飛翔状況:「7961秒間、7973秒間1587㎞の楕円軌道に沿って飛行し、標的を命中打撃」(添付写真には、海上低空を水平飛行する姿、地上の目標(3階建て建物状の2階左端付近)に命中・爆発する姿。更に、テレビ報道では、発射筒5連装・4軸装輪式TELからの発射場面も)
  • 金正恩主要言動:「訓練結果に満足を表示」、「核抑止力の構成部分の信頼性と運用性を持続的に試験し、その威力を誇示すること、それ自体が戦争抑止力の責任ある行使になる」、「核武力のより徹底した臨戦態勢を備え・・頼もしい核防盾をもって国家の主権と安全を永久的に守っていく」

 北朝鮮巡航ミサイル発射は、去る1月25日の「海上(水中)対地上戦略巡航誘導武器(ミサイル)」の試験発射に次ぐものである。この際も、金正恩が「参観」した。ただし、今次発射は、前回のような新兵器の開発目的ではなく、実戦部隊に配備済みミサイルの発射訓練である。

 とは言え、その実施目的としては、部隊の練度向上(上掲目的②)に先立ち、敵への戦力誇示(同①)を掲げており、純然たる「訓練」というよりは、政治外交的狙いに重きが置かれていると考えられる。

 なお、今次発射ミサイルの速度を北朝鮮の発表に即して計算すると、秒速約200m(時速約720㎞)となる。まあまあの性能か?

訂正

訓練目的に関する「(もっとも、当該部分は、朝鮮中央通信の日本語版では省略されているが。英語版にはそのまま反映)」との記述は、誤りであったので、お詫びして削除しました。