2月7日 「我が道が堅持した三つの問題」
本日の「労働新聞」には、「紙上演壇 自力更生! 我々もやれる 江原道精神創造者たちの声に和して」との共通タイトルの下、江原道からの呼びかけに対する各地からの応答として、何件かの投稿記事が掲載された。
標記は、そのうちの一つで、筆者は、黄海北道党委員会副委員長金石準(音訳)。「江原道精神」を創造した同道にならって、自分たちの活動姿勢として目指すべき(自戒すべき)点として、次の3点をあげている。
第一は、「まず理想と抱負を高く立てること」である。「条件と環境がああだこうだと言って」ほどほどの目標を立てて済ますような考えを「敗北主義」と批判して戒めている。
第二は、「次に自慢自足と自慢陶酔を警戒し瞬間の沈滞と足踏みも知らない継続前進、継続革新の気象を発揮していく」ことである。
第三は、「始めた仕事は、終局を見る(までやり遂げる)頑強な気質を習癖化する」ことである。
換言すると、従前、これらの点において問題があったということである。
このほかの記事は、各地企業所の幹部らによるものであるが、やはりそれぞれの所属単位における執務姿勢などを紹介するものである。
北朝鮮では、現在、こうした「紙上演壇」をはじめとした様々な手法を用いて、「正面突破戦」のスローガンの下、幹部らを対象に従前の働きぶりを見直し、その反省に上に立って、より積極的・進取的で粘り強い執務姿勢を実践するよう訴える取り組みがなされているとみられる。
ちなみに、そのような中、1月に入って以来報じられた金正恩の活動は、現地指導1回(1・7)、公演観覧1回(1・26)、追慕(1・1)・弔問(1・18)各1回だけであり(カッコ内は報道日)、やや寂しい印象がぬぐえない。各地経済単位への現地指導などを通じて「正面突破戦」への献身を率先垂範すべきところのようにも感じるが、現地指導が1月以上もないのは何故なのか。あるいは新型コロナウイルス感染症の影響であろうか。それとも、何らか特別の行動・決定などに向けた検討・準備などに没頭しているのであろうか。気になるところである。