2022年7月25日 コロナ新規感染者が二けた代に減少
本日の「労働新聞」が掲載した国家非常防疫司令部の発表によると、7月23日午後6時から24日午後6時までに新たな発生した「有熱者」は、「50余人」であり、同統計の発表開始以来はじめて100人を割り込んだ。また、死者については、7月5日に「1人」(累計で74人)とされて以来、発表がない。なお、この間の累計「有熱者」数は、477万2740余人に達するとされている。
こうした数字がどの程度正確であるのかは判断しがたいが、少なくとも趨勢として、5月に爆発的に蔓延したコロナの感染が相当収束の方向にあることは間違いないであろう。
7月27日の朝鮮戦争「戦勝記念日」に際して全国老兵大会の開催が予定されていることも、コロナ感染をさほど心配しなくても良い状況に至っていることを物語っているといえよう。1953年の停戦時に18歳であった少年兵でさえ既に87歳である。コロナが心配なら、大半が90歳代と思われる同戦争参戦者を全国から集めることはできないであろう。
こうした防疫活動の成果を見ると、北朝鮮体制の社会全般に対する統制力といったものが、他国とは比較にならないほどの水準で機能していることを認識させられる。「苦難の行軍」などを経て随分と弛緩したとみられていたが、いつの間にか、ここまで復元していたということであろう。