rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2023年10月19日 ロシア・ラブロフ外相の訪朝を報道

 

 本日の「労働新聞」は、ロシアのラブロフ外相が10月18日、平壌に到着したこと及び北朝鮮政府が同日夕、同外相を歓迎する宴会を開催したことを報じる記事を掲載した。

 前者の記事では、空港で崔善姫外相らのほか、「朝鮮人民軍栄誉衛兵」や「数多くの群衆」が出迎えたとした上で、同外相の今次訪問について、「朝ロ首脳の崇高な志を奉じて両国間の親善団結をより強固に固め、相互信頼を増進させ、すべての分野において双務関係をより活性化し、新たな高い段階へと発展させていく上で意義ある契機となる」と位置付けている。

 後者の記事では、同宴会で行った崔善姫外相及びラブロフ外相の演説内容を紹介した上で、「宴会は、親善的で和気あいあいとした雰囲気の中で行われた」と報じている。両外相演説の骨子は、次のとおりである。

  • 崔善姫外相:「朝ロ親善関係は、今日、金正恩国務委員長同志とウラジミール・ウラジミロビッチ・プーチン大統領同志の戦略的決断と正確な領導の下で不敗の戦友関係、百年大計の未来志向的な関係へとより昇華発展されている」、「この度の訪問期間に朝ロ首脳が成し遂げられた歴史的な合意にしたがって、総合的で建設的な双務関係をより高い水準へと拡大していき、両国人民の福利を増進させるための満足な結実が成し遂げられるであろうと期待」
  • ラブロフ外相:「世界支配を目標としている米国主導の西側集団の覇権主義政策により複雑多端な国際政治情勢の中で、ロシア連邦朝鮮民主主義人民共和国との間の伝統的で友好的な関係に基づく相互支持と連帯は、特別な意味を持つ」、「この度の訪問が双務関係を両国人民の利益に合うよう包括的で戦略的な関係へと発展させる意志を誇示したロ朝首脳の出会いと会談の合意履行のための実質的な結果を成し遂げる意義ある契機となるであろう」

 同外相の訪問期間は今日(19日)までとのことであり、今日は、予定されている崔善姫外相との会談に加え、金正恩による接見も行われるのであろう。ラブロフ訪朝の評価は、それらに関する報道を踏まえて示したい。