rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

6月21日 論説「主体教育建設の総的目標を明らかにした革命的スローガン」

 

 標記論説は、「最近、党(おそらく金正恩を指す)においては、『教育を我々の未来を託すにたる教育としよう!』との革命的スローガンを提示した」ことを明らかにした上で、同スローガンの意義を解説するものである。

 同論説は、その第一の意義として、「主体教育発展の総的目標が明示されている戦闘的旗幟である」ことをあげる。「総的目標」とは、しばしば用いられる表現で、最終的目標とか総合的目標とかの意味であろう。具体的には、まず「学生を教える教員から科学理論水準が高く、斬新な教授方法を所有した実力ある教育者として準備し、発展した情報技術手段を教育事業に広く導入し、世界で抜群の教育条件と環境を準備」することが必要不可欠ということである。

 二番目の意義としては、「自力富強、自力繁栄の旗幟高く社会主義建設の活路を開いていこうとの我が党の揺らぐことのない信念が脈打つ革命的スローガンである」ことをあげる。ここで主張されているのは、「過去には一般的に発展した軍事委経済力と資金、資源を保有する程度によって当該国の国力が評価されたとするなら、今日においては、非常な頭脳を持つ人材を誰がどれだけ持っているかということによって国力が左右されている」との認識に基づき。北朝鮮の将来の国運は、「人材にすべてがかかっている」ということである。

 同論説は、そのような基本認識の下、国運伸長の鍵、必須の前提としての教育の充実に、困難に直面する中であっても、将来を展望して最大限の力量を注ぐべきことを繰り返し訴えている。

 このところ、本ブログでは。内外の関心が集まる対韓動向関連の記事を中心に紹介してきたが、「労働新聞」紙上では、実は、その間も科学技術や各産業分野に焦点を当てて、それらの振興を訴える記事などが相変わらず日々多数掲載されており、決して、対韓非難で紙面がおおわれているわけではないことを改めて明記しておきたい。