rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

10月4日 朝鮮革命博物館内に「偉大な首領様達と戦友館」を開設

 

 本日の「労働新聞」トップに掲載の「我が党の崇高な同志愛の歴史が凝縮された朝鮮革命の万年財富 朝鮮革命博物館に新たに整えられた『偉大な首領様達と戦友館』開館式開催」と題する記事によると、標記展示の「開館式」が10月2日開催され、崔龍海(最高人民会議常任委員長)が開会辞を述べたという。

 崔龍海は、開会辞で、同館開設が金正恩の指導に基づくものであることを強調・称賛するとともに、同館について「偉大な首領金日成同志と偉大な領導者金正日同志、敬愛する最高領導者金正恩同志の崇高な同志愛の歴史が凝縮している主体朝鮮の大国宝」であり、「首領を真心で奉じ最後まで付き従う道に人生の栄光があり永遠の命があるという革命の哲理を刻みつけてくれる忠実性教養の大殿堂」と述べている。

 崔龍海の開会辞からも明らかなように、同館は、金日成金正日金正恩の3代の指導者を「首領」と位置付けるとともに、それぞれの「戦友」に関する資料(写真、文献、美術作品など)を紹介するものである。記事に添付の写真の中には、金正恩が昨年12月軍指揮官らを帯同して行った白頭山騎馬登山を描いたらしき絵画も含まれている。考えようによっては、そのような展示方法は、金正恩金日成金正日と同格に位置付けるだけでなく、今日、金正恩に付き従う幹部らを金日成と共に戦った抗日闘士と同格に位置付けるものともいえよう。これは、結果として、現役幹部の自負心を大いに満足させると同時に、金正恩に対する忠誠を改めて喚起する効果も期待できるのではないだろうか。