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２０２１年１１月１２日　「金正恩同志革命思想」出現（１３日加筆版）

　昨日の本ブログで「金正恩主義」に言及したばかりだが、朝鮮中央テレビの１１日午後８時のニュース番組を見たところ、標記の表現に遭遇した。

　それは、１０日に行われた、温泉水を利用した保養施設「恩徳園（苑？）」（平安北道雲山郡）の竣工式の場面で、「偉大な金正恩同志革命思想万歳！」とのスローガンが、「偉大な金日成・金正日主義万歳！」とのスローガンと対になる形で金日成・金正日の肖像画に両脇に掲示されていた。

　確認はできていないが、こうした表現が文字媒体で報道されたことはないのではないだろうか。あるいは、これが今後、「金正恩主義」の核心と位置付けられるのかもしれない。今後の報道を注意深く見ていく必要があろう。

１１月１３日加筆

　前期に関し、「労働新聞」ホームページの検索機能を用いて確認したところ、「金正恩同志革命思想」では該当記事は１件もなかった。ただし、「金正恩同志の革命思想」で検索すると、本年４月以来１０件の記事がヒットした。同検索機能では、数年前まで検索できるので、「金正恩同志の革命思想」にしても、以前から常用されていた表現ではない（少なくとも同紙においては）ことがうかがえる。ただ、昨日紹介したような場面ではどうであったかというと確認のしようがない。いずれにせよ、文字媒体への出現如何を注視していくことが必要であろう。

　ちなみに、「金正恩同志の革命思想」の語が最初に用いられた記事は、４月上旬に開催された細胞秘書大会の状況を伝える記事であった。そして、「首領」との表現を金正恩に強く関係付けて用いた論評が５月ころから掲載されていることを勘案すると、両者には一定の関係があるとも考えられる。