rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2022年8月25日 新型コロナが再発生?

 

 本日の「労働新聞」は、「世界的な保健危機が終息するときまで非常防疫戦を引き続き強度高く」とのサブタイトルを付して、「両江道地域で悪性伝染病疑診者発生、該当の対策を迅速に実施」と題する朝鮮中央通信の記事を掲載した。

 同記事は、「国家非常防疫司令部の通報」として、「8月23日、両江道の一単位において、悪性伝染病と疑われる4名の有熱者が発生した」こと及びそれに対応して「有熱者発生地域を即時封鎖すると同時に迅速機動防疫組、迅速診断治療組を緊急動員し・・発病原因が調査確定されるときまで該当地域において人員流動を厳禁」していることなどを報じている。

 以上と類似の事例としては、以前にも、「8月5日18時以降、平安北道定州市と咸鏡南道新興郡において6名の有熱者が発生」したと発表された後、「胃腸炎をはじめとした(新型コロナとは)別の疾病に因るもの」であることが判明したことがあった。

 今回は、果たしてどのような結果になるのか注目される。ただ、コロナであったとしても、発病地が中朝国境の両江道とのことなので、韓国からの飛来物を原因とすることはできず、南北関係への影響はないと考えられる。一方、その場合、中国との密輸や不法越境などが原因である可能性は排除できず、国境警備の更なる厳格化にとどまらず中朝間の陸路による貿易・往来再開の再延期などを招く公算が高いと思われる。