rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2022年9月8日 最高人民会議第14期第7回会議開幕

 

 本日の「労働新聞」は、標記会議の第1日会議が9月7日に開催されたことを報じる記事を掲載した。

 同記事によると、初日には、議案決定の上、第1議題の「社会主義農村発展法」と第2議題の「園林緑化法」が上程、審議され、可決されたという。

 その過程については、まず、康潤石代議員(最高人民会議常任委員会副委員長)が「報告」を行い、両法案の狙いとして「我々式社会主義農村の飛躍的発展を成し遂げ、祖国江山を美しく文明(的)な社会主義仙境として立派に整備」することなどをあげた上で、各法案を「条別に解説」した。続いて、朱哲圭(内閣副総理・農業委員長)、任慶材(都市経営相・音訳)ら9人が、「討論」を通じて、「農村振興を強力に促進し、国の農業を確固とした上昇段階に立たせ、全国の農村を社会主義理想村として変貌させ、人民により良い生活環境と文化休息条件を準備」するものなどと「支持賛同」を表明し、その後、「全員賛成で採択された」という。なお、討論者の役職などから判断して、朱哲圭以下6人が「社会主義農村発展法」について、任慶材以下3人が「園林緑化法」について、それぞれ討論したものと思われる。前者の方がより重要なものと位置付けられていることがうかがわれる。

 「会議は継続される」とのことで、おそらく本日8日に、「組織問題」(国家機関要職の人事)が決定されるのであろう(8月7日の常任委員会で今次会議の招集を決定した際に示されていた議題は、上記2法案の採択と「組織問題」)。昨年9月末の第5回会議の際には2日目に金正恩の施政演説が行われたが、今年はどうなるのか、可能性は低いように思われるが、ふたを開けてみないと分からない。