rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2022年11月8日 「対応軍事作戦」コメント(続)

 

 標記「作戦」に関する主な注目点は、昨日の本ブログに記載のとおりだが、書き漏らした点を補足しておきたい。

  • 短距離弾道ミサイル(2日午前、5日発射)の「戦闘部」つまり弾頭に関し、「空軍基地」攻撃用として、「散布弾」(クラスター型のことであろう)及び「地下浸透」(貫通型のことであろう)の配備を明示したこと
  • 長距離弾道ミサイル(3日発射)の「戦闘部」として、「敵の作戦指揮体系麻痺の特殊機能」を有するものを開発中(今次は「動作信頼性検証」を実施)であることを示したこと。おそらく、いわゆる電磁パルス弾を意味しているのであろうが、本当に開発できているのか、言っただけなのかは、判断しがたい。

 また、全般的な点では、これら一連の動向が「軍事作戦」と位置付けられていることにも着目すべきであろう。すなわち、それらは、単なる「訓練」、「演習」あるいは「試験(実験)」ではなく、政治的目的実現のための軍事力の行使であったということになる。敵との戦闘行動と紙一重の域に至ったと言っても過言ではないと考える。