2023年4月14日 多産母への勲章等授与を報道
本日の「労働新聞」は、「子供をたくさん産み立派に育てている女性たちに朝鮮民主主義人民共和国労力英雄称号、勲章及びメダルを授与することについての政令発表」と題する記事を掲載した。
同記事によると、最高人民会議常任委員会の「政令」により、「共産主義母らしい崇高な精神道徳的風貌を帯びて革命の代、愛国の代を固く受け継いでいく息子娘たちをたくさん産み育てている女性」に対し、次のような称号、勲章が授与されたという(政令の日付は不詳)。
- 労力英雄称号 3人(氏名記載)
- 労力勲章 6人
- 国旗勲章第2級 138人
- 国旗勲章第3級 507人
- 功労メダル 2917人
先般、「多産母」に対する各種優遇措置などが紹介されたが(2月10日付け記事、15日付け本ブログ参照)、今次表彰も、それと軌を一にするものといえよう。
各称号、勲章の授与基準などは示されていないが、いずれにせよ、北朝鮮がここまでして女性の出産を奨励していることには注目される。
ちなみに、「労力英雄称号」というのは、奇しくも、本日、金正恩が「火星砲18」開発に貢献した研究関係者への授与を「提議」したと報じられたものである(本日付け本ブログ別項参照)。子供をたくさん産み育てることは、新型ミサイルを開発するのと同等の価値ある活動であると認めたともいえる。日本の少子化対策にも、そのくらいの迫力が求められるのではないだろうか。