rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2023年9月11日 金正恩の閲兵式参加者との記念写真撮影などを報道

 

 本日の「労働新聞」は、金正恩が9月10日、共和国創建75周年慶祝民防衛武力閲兵式参加者と記念写真撮影したことを報じる記事を掲載した。

 同撮影に際し、金正恩は、「閲兵式参加者たちが愛国的熱意を抱いて閲兵広場を歩武堂々と行進したその気勢、その気迫で我が党の全民武装化、全国要塞化方針貫徹と社会主義強国建設のための栄えある闘争において先鋒的、核心的役割を遂行していくものとの期待と確信を表明」したとされる。労農赤衛軍構成員らに対する発言であるから、「全民武装化」は当然としても、「全国要塞化方針」にまで言及したのは驚きである。どこまで本気なのであろうか。

 なお、迎接者の筆頭に名前を挙げられた呉日正党中央委部長については、「労農赤衛軍司令官」である旨が明記された。同人は、閲兵式の際には、「閲兵部隊検閲」の大任を果たした。前職の党軍事部長の職責は、復活した朴正天に譲る形になったが、せめての埋め合わせとして、「晴れ舞台」を与えられたということだろうか。

 また、本日の「労働新聞」は、同記念日祝賀のため訪朝中であった中国党・政府代表団及びロシア軍アカデミア協奏団が、いずれも10日、平壌を出発・帰国したことを報じる記事も掲載した。中国代表団は金成龍副総理らが、ロシア合奏団は金民摂国防省副相らが見送ったとされる。

 これで一応、「共和国創建75周年」関連行事は終わり、次は、金正恩の訪露が焦点となる。