２０２３年９月１７日 金正恩のウラジオストク到着、空軍基地、海軍艦船参観などを報道
本日の「労働新聞」は、ロシア訪問中の金正恩が９月１６日、ウラジオストクに到着（現地時間９時）の後、ショイグ国防相とともにクネビッチ軍用飛行場及び太平洋艦隊基地を訪問したことなどを報じる記事を掲載した。その骨子は、つぎのとおりである。
ア クネビッチ軍用飛行場参観
- 主な随行者：李炳哲党中央軍事委副委員長、朴正天党軍政指導部長、強純男国防相、金光赫空軍司令官、金明植海軍司令官
- 主な出迎え者：ショイグ国防相、国防省副相、海軍総司令官、長距離飛行隊司令官
- 主な視察対象：長距離飛行隊司令官の案内の下、「各種戦略爆撃機と多目的戦闘機、追撃機、襲撃機をはじめとしてロシア空軍が装備している現代的な軍用飛行機を見て回られ・・戦術技術的諸元についての解説を聴取され、戦闘的性能と搭載された航空武装装備（※）について了解」
- ロシア報道では、最新型ミサイル・「キンジャール」を視察の由
イ 太平洋艦隊基地訪問
- 随行者・記載なし（飛行場参観時と同じか）
- 主な出迎え者：ショイグ国防相、海軍総司令官、太平洋艦隊司令官
- フリゲート艦「マーシャル・シャポシュニコプ」乗船：海軍総司令官から「艦の海上作戦能力と主要武器装備（複数）、戦闘し慧能について具体的な解説を聴取」「総合指揮室と操舵室などを見て回られた」
- 訪問録記帳：「正義と平和を守りぬいた勝利の航跡は永遠である。太平洋艦隊に敬意を」
ウ 午餐・談話
- ショイグ国防相が午餐を準備：ショイグ発言「両国の国防省間の親善と協調をより深化させていく意志を披歴」、強純男国防相答礼辞「ロシア軍隊との戦闘的団結と協力を一層強化し、地域と世界の平和と安定をしっかりと守護する用意を表明」
- 午餐後、ショイグ国防相と談話：「国家の自主的権利と発展利益を頼もしく守護しているロシア武力の発展相と現代性、英勇性を高く評価」、「ショイグ国防相と地域及び国際軍事政治情勢についての見解を共有され、朝ロ両国武力と国防安全分野の戦略戦術的協働と協調、相互交流をより強化していく上で提起される実務的問題（複数）についての建設的な意見を交換」
エ バレー公演観覧
- 同日夕方、マリンスキー劇場沿海辺江分劇場において、バレー劇「眠れる森の美女」を観覧
- 主な随行者：崔善姫外相、呉守容党秘書（経済担当）、朴泰城党秘書（科学教育担当）
- 金正恩反応：「美しく優雅な芸術的形象により、バレー舞踊の感化力を実感をもって示してくれた公演を高く評価されつつ、出演者と劇場側に深い謝意を表された」
「労働新聞」は、この記事に昨日の記事を超える４ページを費やしている。プーチン大統領との会見と宇宙基地、飛行機製造工場（おのおの３ページ）よりも海・空軍基地の参観を一層重視ということを示唆しているようにも思われ興味深い。
