rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2024年2月12日 240ミリ操縦放射砲弾の弾道操縦射撃試験実施を報道

 

 朝鮮中央通信は、本日、国防科学院が2月11日、標記実験を実施、「命中性に対する評価を実施し、その優越性を検証した」ことにより、「操縦放射砲弾と弾道操縦体系を新たなに開発することに成功した」ことを報じる記事を発表した。

 記事は、また国防科学院が「このような技術的急進によって240ミリ放射砲の戦略的価値と効用性が再評価され・・戦場における240ミリ放射砲の役割が増大」することを確信しているとも伝えている。

 同記事には、装輪式の発射車両(TEL)がミサイルを発射した瞬間の写真などが添付されているが、試験実施の場所や弾頭の飛翔距離などについては、明らかにされていない。ただし、韓国軍「消息筋」によると、「南浦付近で発射された放射砲弾が数十㎞飛行し、西(黄)海上に落下」した由である(韓国SPN)。

 なお、同記事は、本日の「労働新聞」には掲載されていない。主に対外的に軍事力整備の多面的進展を新ためて印象付けたいのであろう。

 ちなみに、本日の「労働新聞」の第1面は、「あと10年すれば!」と題して「地方発展20×10政策」を称揚する政論を掲載している。国内向けには、同政策を提唱した金正恩の人民に対する思いの深さと同政策を通じた生活水準向上の見通しを売り込むことに集中しているようにみえる。