rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

7月16日 「熱い恩情あふれ出る家」

 

 標記記事は、平壌市内「統一通りの一画に位置する平壌甘肉家」の訪問記である。「甘肉」とは犬肉のことであり、要するに犬肉料理屋の紹介記事である。同店に対して、金日成以来の「恩情」が注がれ、また、店舗従業員らもそれを誇りとして日々のサービスに努めているという内容である。朝鮮では、日本の「土用のウナギ」のように夏に犬肉を食べる習慣があることから、この時期掲載されたのであろう。

 同記事を紹介したのは、くどいようであるが、平壌食糧配給途絶説に対照するためで、仮にそのような状況が生じているとしたら、このような記事を敢えて掲載する意味があるだろうか。人々の憤激を招くだけでしかないであろう。換言すれば、同記事の掲載は、そのような深刻な状況は存在しないということの反映と考える。