rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

10月12日 党創建75周年慶祝行事続報

 

 標記について、本日の「労働新聞」は、いずれも11日、党創建75周年慶祝大集団体操・芸術公演「偉大な嚮導」が5月1日競技場において開催され、金正恩が党政府軍高官らとともにこれを観覧したこと、金正恩が10日に実施された閲兵式に参加した将兵及び慶祝代表らとそれぞれ記念写真を撮影したことを報じている。

 また、11日には平壌市内の木蘭館、人民文化宮殿、玉流館、清流間、平壌大同江水産物食堂などで慶祝宴会が開催され、党政府軍高官及び慶祝代表らが出席したことも報じられている。

 また、12日の「労働新聞」は、「革命的党建設の世界的模範を創造した偉大な党」と題する論説を掲載した。同論説は、「今日、世界の進歩的政党と人民達は、自主時代の革命的党建設偉業を遂行の生きた模範を創造した我が党の活動に大きな力と鼓舞を受け、朝鮮労働党を希望の灯台として仰ぎ望みつつ社会主義のための闘争を力強く展開している」と主張している。そのような政党なり人民が果たしてどこに存在するのか大いに疑問ではあるが。

 一方、同日には、閲兵式での金正恩の演説を受ける形で、「(第2)首都党員師団戦闘員が金策市被害復旧戦闘を成果的に結束した気勢も高く、人民死守戦の新戦区に向け(11日)出発した」ことも報じられている。具体的な行先は示されていないが、おそらく同じ咸鏡北道内の被災地であろう。「80日戦闘」の期間中、引き続き復旧作業に従事するのであろうか。

 なお、咸鏡南道で活動する第1首都党員師団については報道がないが、第2師団が残るのに自分たちだけ平壌に帰還というわけにはいかないのではないだろうか。

 いずれにせよ、残暑も残る9月初旬に出発して厳冬の年末まで滞在するとなると、その労苦は想像するに余りある。金正恩が声涙ともに下る演説を行ったのもむべなるかなと思わざるを得ない。