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主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2021年6月17日 党中央委第8期第3回全員会議2日目は分科別協議を実施

 

 本日の「労働新聞」は、標記会議2日目の状況に関し、「(初日に金正恩が行った)結論に指摘された上半年度事業総括分析に立脚し、下半年度闘争課題を偏向なく成果的に推進するための具体的な研究討議のため部門別分科を組織」し、政治局常務委員・委員の指導の下、各分科別に「研究・協議会」を開催し、「決定書草案を研究し、科学性と現実性が担保された対策案と計画数字を確定する事業」を行ったと報じた。

 報道によると、設置された分科は、①「金属、鉄道運輸分科」、②「化学工業分科」、③「電気、石炭、機械工業分科」、④「建設建材分科」、④「軽工業分科」、⑤「農業分科」、⑦「非常防疫分科」、⑧「反社会主義、非社会主義闘争分科」、⑨「党事業分科」とされている。

 ただし、掲載された分科別会合写真は、それぞれの参加者に向き合って着席した指導者を含むものが11枚あり、その中には、李炳哲常務委員、朴正月総参謀長、鄭慶沢国家保衛相らが着席している分科の会合風景もあることから、報道されたものとは別に、軍事・国防工業に関する分科などが設置された可能性がある。

 いずれにせよ、このような分科別協議により、決定の細部を検討する会議方式は、先の党大会でも取られたところであり、いわば「全員参加」の検討プロセスを経ることによって、大会決定の「科学性と現実性」を印象付けるとともに、参加者に会議決定遂行に向けた責任感を一層強く感じさせることを目指したものと考えられる。

 結果、注目の対外関係政策については、お預けとなった。明日には報じられることを期待したい。