2021年12月30日 中央委員会全員会議続報
本日の「労働新聞」も、昨日に続き、標記会議の開催状況を続報している。それによると、同会議は、昨日の本ブログで推測したのとは異なる形で進行されているようである。改めて、整理してみると、次のような進行が考えられる(下線部が昨日の記事に加筆した部分)。
第1日目(27日):「2021年度主要党及び国家政策の執行状況を総括し、新年度事業計画に関する問題を討議」。金正恩が結論『2022年度党と国家の事業方向について』を述べる。ただし、その具体的内容は、後日の協議に委ねることとする。
第2日目(28日):「社会主義農村問題の正しい解決のための当面課題」を討議。金正恩が「社会主義農村発展に重大な変革的意義を持つ歴史的な報告」(題名「我が国社会主義農村問題の正しい解決のための当面の課題について」)を行い、「我々式社会主義建設の全面的発展を志向している現実的条件と時代的要求に即して農村振興の雄大な目標を達成するための中長期的な発展戦略と中心課題、具体的な実行方途を提示」するとともに、「革命的な重大措置」を取った。
その後、前述の金正恩の「結論」及び「報告」の具体的計画樹立のための「部門別分科」を構成し、それぞれでの「研究と協議」を実施。
第3日目(29日):「部門別分科研究と協議会」を継続。
同時に、第2議題「2021年度国家予算執行状況と2022年度国家予算案について」の討議のための「国家予算審議組」も構成し、「文献草案研究」を実施。
なお、部門別分科の具体的構成は報じられていないが、本日掲載の写真には、あわせて11の個別会場での協議状況が写し出されている。10個の部門別分科(と予算審議組)が組織されたことをうかがわせるものといえよう。韓国の報道では、各会場でひな壇にいる幹部(政治局常務委員・委員が研究・協議会を指導と報道)の顔ぶれから、「外交・対南」「軍事」「軍需工業」などの分科が構成されたと推定している。このほか、「党組織」、「党宣伝扇動」、「党規律」、「基幹工業」「軽工業」「農業」「科学技術」などを推測できるが、確実なことは分からない。
いずれにせよ、これら分科及び審議組は、「全員会議に提起される決定書草案を真摯に研究討議している」とのことなので、最終日の決定書内容が注目される。