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主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2021年7月12日 金正恩、国家表彰を受けた芸術部門関係者らと面談、記念撮影

 

 本日の「労働新聞」は、7月11日、芸術部門関係者16人に対する国家表彰授与式が行われたことを報じるとともに、同日、金正恩がこれら芸術部門関係者らと面談、祝賀し、記念写真を撮影したとことを伝えた。

 国家表彰授与式は、万寿台議事堂において挙行され、李日換党秘書が国務委員会演奏団声楽俳優(歌手)金玉柱(音訳)に人民俳優称号を授与したのをはじめとして、国旗勲章1級を2人に、同2級を10人に、同3級を3人に、それぞれ授与したとされる。

 金正恩との記念写真は、2枚あり、1枚はこれら表彰者16人と共に撮ったものであり、もう1枚は、国務委員会演奏団団員と撮ったものとみられ、50人弱が写っている。

 金正恩は、この際、「創作者、芸術人が我が党の革命路線と思想を高く奉じて歌謡「我らの国旗」をはじめとした人民が愛し喜んで歌う時代の名曲を創作形象することによって、我が国家第一主義時代を輝かせ、人民に必勝の信念と浪漫を抱かせたことに対し、評価」するとともに、特に「文学芸術部門が依然として冬眠期、沈滞期から完全に抜け出せないでいるときに党中央の意図を具現した名作、名公演により人民の積極的な呼応と感興を呼び起こした国務委員会演奏団の芸術創造活動は、いかなる成果よりも待ち望んだ、喜ばしいものであると繰り返し満足を表示」したという。

 こういった記事の内容及び国務委員会演奏団の団長兼指揮者・李命日(音訳)が国旗勲章1級を授与されたこと、同演奏団の全員が表彰者とは別途に記念写真を撮ることを認められたこと、などから、一連の動向が同演奏団の顕彰にあること、換言すると、金正恩の同演奏団に対する思い入れがことのほか強いことがうかがわれる。同演奏団の先般来の一般公演も、そうした背景の下で続けられているのであろう。