rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2021年7月7日 「国務委員会演奏団公演、連日盛況理に進行」

 

 本日の「労働新聞」掲載の標記記事によると、2日に開幕した国務委員会演奏団の公演(3日付け本ブログ参照)は、その後も継続され、「(同)公演の思想芸術的感化力は日に日に増大されている」という。

 なお、初日には平壌市内の「芸術家」らとされた観客については、「公演を直接見るため訪れた市民たちで連日盛況をなしている」と報じられていることから、特に制限を設けず一般市民に観覧させているのであろう。あるいは、地域・職場・大衆団体などを通じてチケットを配布ないし頒布しているのかもしれないが、テレビニュースで紹介されたことなどから、実際に観覧を希望する人が少なからずいるのであろう。そこまで、すべてやらせ(強制動員)と考えるのは行き過ぎであろう。

 いずれにせよ、公演の狙いは、冒頭に述べた「思想芸術的感化」、具体的には「偉大な人民が呼んでくれる母なる党という高貴な名前をこの世の最も大きな名誉称号として堅持され、人民のためであるならいかなる千万の苦労も甘受される敬愛する金正恩同志の献身の労苦を激情の中に刻む」ところにあるのであろう。

 こうした宣伝的な公演を自分の時間とお金を使ってわざわざ進んで見に来てくれる人々というのは、金正恩にとって、本当に「世界に例がない、有難い、偉大な人民」と映っているであろう。