rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2021年8月23日 趙勇元の報道順位について

 

 21日付けの本ブログで紹介したところだが、金正恩の現地指導同行者に関する「労働新聞」の同日付け記事において、趙勇元の名前が鄭相学の後ろに報じられたことについて、その後、「労働新聞」の当該記事が、趙勇元が同行したことを記した上で鄭相学らが出迎えたとする朝鮮中央テレビのニュース報道と同じ記述に書き改められたと韓国の聯合通信が該当紙面の写真付きで報道した。ただし、「労働新聞」ホームページの該当記事は、今確認してみたが、従前の記述のままである(ただし、「わが民族同士」ホームページ掲載の当該「労働新聞記事」は、そうした記述に改められている)。

 事実関係としては、これまでの金正恩の動向映像などから推測するに、趙勇元が同行、鄭相学らが出迎えたというのが正しいのであろう。では、「労働新聞」の記事が単なる誤りであったのか、あるいはそれなりの考えの下に記述されたのかは判然としないが、誤りであったとすれば、なぜホームページの記述は訂正しないのか、まだしていないだけなのか、あるいは技術的にできないのか、よくわからない。

 いずれにせよ、「労働新聞」の細かい記述をとらえて、軽々にいろいろ推測するのは、リスクを伴うことを改めて思い知らされる出来事である。自戒の糧としたい。