rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2024年2月26日 平壌市和盛地区第3段階1万世帯分住宅建設着工式実施を報道(修正版)

 

 2月24日付け「労働新聞」は、標記着工式が2月23日実施され、金正恩が出席したことを伝える記事を掲載した。

 同着工式では、金徳訓総理が着工演説を行ったのに続き、金正恩が「住宅建設の着手を告げる発破ボタンを自ら押した」上で、「建設者たちを熱く激励された」とされる。

 朝鮮中央テレビの映像によると、着工式主席檀に並んだのは、金正恩を中心にして、向かって左側に、金徳訓総理、李日換秘書(以下同)、金在龍、李現哲、朴泰城、向かって右側に、趙勇元秘書、朴正天秘書、趙春龍秘書、強純男国防相、鄭慶沢軍総政治局長であった。このほか、金正恩が発破ボタンを押す際には、金正官国防省副相が飛び出してきてボタンについて何やら説明しており、着工式を陰で仕切っていたことをうかがわせた。ちなみに今回の着工式に「娘」の姿は見えない。

 一方、会場の参加者全体を見ると、概ね半分近くは軍人集団とみられ、同工事の相当部分を軍が担当することがうかがえる。

 なお、同地区第1段階工事は2022年2月12日に着工式、翌23年4月16日に竣工式が、第2段階工事は23年2月15日に着工式が、それぞれ行われている。したがって、第2段階工事については、おそらく今年4月には竣工することになるのであろう。それまでの約2か月間は、第2段階と第3段階の工事が並行して進められることになるわけで、それを支える軍あるいは関係機関の負担は相当なものであろう。

※ これまで本ブログでは、同地区の名称を「華城」と表記してきたが、今回からは朝鮮中央通信の表記に即して「和盛」と表記することとしたい。