rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2022年2月14日 昨年の北朝鮮穀物収穫は「生産目標の101.1%」

 

  朝鮮総連機関紙「朝鮮新報」(2月14日電子版)に掲載の「省・中央機関幹部連続インタビュー(1)農業委員会安春甲(音訳)責任部員-今年目標は町歩当たり1トン以上の穀物増収」と題する「平壌支局」による記事は、標記に関する同責任部員の発言を次のように紹介している。

 「昨年、農業委員会的な穀物生産目標を101.1%と超過遂行し、全国的に過去の時期より、より多くの穀物を生産する誇らしい成果を収めた。」

 「過去の時期より、より多くの」というのは史上最高という意味であろうか。いずれにせよ、本当であれば文字通り「誇らしい成果」と思うが、そうした成果をあげていながら、どうしてこれまで本国の会議やメディアでは明らかにしなかったのだろうか。

 やや釈然としない気持ちも残るが、過去にも、「朝鮮新報」のこうしたインタビューなどを通じてそれまで明らかにされていなかった北朝鮮国内の様々な事情(政策など)が判明した前例もあるので、とりあえず、本件については、同胞記者が来て詳しく聞いたから答えただけと考えておくことにしたい。

 これを通じて改めて確認できたのは、北朝鮮関係をしっかり把握するためには、総連系メディアにも目配りが必要ということであろう。正直に言うと、私が同記事の存在を知ったのは、韓国のソウル平壌ニュース(SPN)電子版の記事を通じてなので(もちろん原文の確認はしましたが)、偉そうなことは言えないが、プロの人は、留意の必要があると思います。