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主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2023年6月8日 灌漑施設等整備の年間目標達成を発表

 

 本日の「労働新聞」は、「社会主義農村振興における実際的な変革をもたらした誇らしい成果 党中央委員会第8期第7回全員会議が提示した畑灌漑工事をはじめとした今年の灌漑建設目標を基本的に達成」と題する「朝鮮中央通信社詳報」(6月7日付け)を第1面に掲載した。

 同「詳報」が報じる主な成果は、次のとおり。

  • 「全員会議決定により計画された20余万町歩の田畑灌漑体系と中小河川の河床掘削、カンリョン湖ダム水化(?)工事、海岸防潮堤永久化工事課題が基本的に結束され(た)」
  • 「特に干害被害を強く受けてきた地域を中心に6万余町歩に達する畑の灌漑体系が一新され(た)」
  • 「2か月余りの期間に、2万4千㎞の灌漑水路補修と1万2千余か所の地下水施設建設及び能力拡張、1,500余か所の灌漑施設建設及び補修、畑灌漑のための2,400余㎞の管増設工事が完了し、3千余か所の揚水場が新たに建設された」

 「詳報」は、これに続いて各地方の取り組みぶりや成果を個別具体的に紹介するとともに、人民軍隊の貢献などについても言及している。

 こうした灌漑施設等整備の「成果」は、近々に開催予定の党中央委第8回全員会議において、先に報じられた田植えの繰り上げ達成と並んで、第7回全員会議決定に基づく国を挙げた農村振興への取り組みの結果として喧伝され、それを根拠に、金正恩の領導の正当性及びその徹底実践が改めて強調されると思われる。