rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2024年2月2日 金正恩南浦造船所現地指導を報道

 

 本日の「労働新聞」は、金正恩が標記造船所を現地指導し、海軍艦船の建造などを督励したことを伝える記事を掲載した(訪問日は明らかにせず)。同記事の骨子は、次のとおりである。

  • 同行者:趙勇元、李日煥、趙春龍、朴正天、全賢哲、呉秀容(以上党秘書)、金正植(党軍需工業部副部長)、朝鮮人民軍海軍司令官・金明植海軍大将
  • 「現地指導」概況:「諸生産工程と造船現場を見て回りながら、造船所の全般実態と技術装備水準を具体的に了解」、
  • 戦争準備における海軍整備の重要性:「今日、国の海上主権をしっかりと保衛し、戦争準備を進める上で海軍武力強化が最も重大な問題として提起される」、「国の船舶工業を新世紀の要求に即して現代化するのは我が党の国防・経済建設路線貫徹の重要な担保」
  • 南浦造船所の役割:「大規模軍需船舶建造基地であ・・るここの造船所が当然、見本になり、牽引機的役割を果たさなければならない」
  • 計画遂行の督励:「第8回党大会が決定、手配した各種の艦船の建造実態と新しい膨大な計画事業の準備状況に関する詳細な報告を受けた」上で、「計画された船舶建造事業を頑強に推し進めて5カ年計画期間内に無条件に実行することを指示」
  • 具体的措置と期待表明:「造船所の物質的・技術的土台をより一層強化するための方向を提示しつつ重要措置(複数)を取って下さった」上で、「主体的海軍武力強化の新しい全盛期を開いていこうとする我が党の構想を最先頭に立って必ず徹底的に貫徹していかなければならない」「党が目標を立て、決定した重要戦闘艦船を世界的水準で立派に建造するとの期待を表明」などと督励

 同記事に添付の写真からは、主に水上艦船の建造を視察したことがうかがわれる。争点となっている「北方限界線」付近などでの韓国海軍とのつばぜり合いで圧倒されたくないとの思いがあるのではないだろうか。