rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2024年2月8日 対南関係法令の廃止を報道

 

 本日の「労働新聞」は、最高人民会議常任委員会第14期第30回全員会議が2月7日、崔竜海委員長の「司会」の下、開催され、対南関連法令を廃止したことなどを伝える朝鮮中央通信の記事を掲載した。同会議における主な決定事項等は、次のとおりである。

  • 北南経済協力法、金剛山国際観光特区法とその施行規定、北南経済協力関連合意書を廃止
  • 文坪地区国土建設総計画に対する報告を聴取、「当該の法令を採択」
  • 中央裁判所判事を召還・選挙

  このうち、対南関連法令の廃止は、いうまでもなく昨年末・中央委全員会議における金正恩の対南政策転換方針表明を受けた一連の措置の一環であろう。既に南北協力活動の実態がなくなっている以上、具体的に何らかの効果を生むものではなく、象徴的な措置でしかない。ただし、韓国では、それなりにインパクトを持って受け止められているようであり、そうした宣伝・心理的効果が狙いなのであろう。

 文坪地区の「国土建設総計画」は、恥ずかしながら、何を意味するのか、なぜここで出てきたのか、皆目分からない。これからしっかり調べてみます。