rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2024年4月20日 巡航ミサイル超大型戦闘部威力試験と新型対空ミサイル試験発射を報道

 

 本日、朝鮮中央通信は、ミサイル総局が4月19日午後、「朝鮮西海上で戦略巡航ミサイル『ファサル(矢)―1ラ―3』型の超大型戦闘部の威力実験と新型対空ミサイル『ピョルチ(流星)―1―2』型の試射」を実施、「当該の目的が達成された」とする「ミサイル同局発表」を報じた。

 同発表は、「当該の実験は、新型兵器システムの戦術技術的性能および運用など、複数の面における技術高度化のためのミサイル総局と管下国防科学研究所(複数)の日常的な活動の一環であり、周辺の情勢とは無関係」と主張する一方、飛行距離・高度などについては一切言及していない。また、滑走路と見られる場所に位置する装輪式発射車両(TEL)からミサイルが発射された瞬間の写真2葉が添付されているが、素人目にはどちらがどちらか判然としない。

 なお、同実験への金正恩の立ち合いなどは報じられていない。また、同発表は、本日の「労働新聞」には掲載されていない。「労働新聞」の方は、和盛地区第2段階住宅(「林興通り」)の竣工に接した各層の反響を第1面に掲載するなどしており、民生面での成果宣伝に余念がないのであろう。

 ちなみに、韓国・聯合通信によると、対空ミサイルの名称として「ピョルチ(流星)」の名前が報じられたのは初めての由である。