rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

4月15日 金日成生誕108周年記念日

 

 本日は、金日成の生誕108周年とのことで、「労働新聞」は、追慕の記事が満載である。ただ、恒例となっている記念大会、祝賀公演、金日成銅像への献花など具体的な行事・活動の報道はなく、金正恩による錦繍山太陽宮殿への表敬も、これまでのところ報じられていない。そのうち何らかの活動は、15日に実施され、明日報道の可能性も残されているが、コロナ対策の影響で相当抑制されたことは否定できないであろう。どの程度の抑制になるのかは、明日の報道を見た上で評価したい。

 韓国の報道によると、14日午前7時から約40分間にわたり、元山付近の文川一帯から日本海に向け、地対艦・短距離巡航ミサイル数発が発射(低高度で約150㎞飛行)されたという。また、その後、付近でスホイ、ミグなどの空軍戦闘機数機が飛行し、空対地ミサイルを発射したことが認められたという。

 しかし、本日の「労働新聞」紙面には(そしてこれまでの朝鮮中央通信報道でも)、当該活動に関連した報道はなされていない。おそらく通常の演習の一環として行われたものなのであろう。

 ちなみに、韓国報道では、発射されたミサイルは、2017年6月8日に試験発射されたものと同型と推測されており、そのときは、4連装の発射台を搭載した装軌型発射車両が飛翔体を発射する写真が報じられた(その後、これまで同型ミサイルの発射は未確認)。この飛翔体の胴体は、ロシアの対艦ミサイル・Kh-25と酷似しており、同ミサイルは、長さ3.85メートル、重さ480キログラム(弾頭重量145キログラム)、直径42センチ、速度マッハ0.8とされる。また、この種のミサイルの発射は、飛距離・重量などから、国連決議による規制には該当せず、違反には当たらないとのことである。