rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

4月28日 評論「再資源化事業において提起される重要な問題」

 

 標記評論は、「排泄物をすべて回収、再生し国の経済発展に積極的に貢献しよう」とのサブタイトルを付されて掲載されたもので、先の最高人民会議において「再資源化法」が制定されたことを受けたものといえよう。

 評論は、まず、目指すところとして、「遊休資材収買をはじめとした回収、再生事業を積極的に奨励し、再資源化が経済発展の重要な動力となる」ことを掲げ、それは、具体的には、「工場、企業所における生産過程と人々の生活過程で出る廃棄排泄物、生活汚物を収集、加工処理することによって、低い原価でより多くの物質的財富を創造し、経済発展を積極的に推動できるようにすること」であると説明している。ちなみに、ここで「収買」とは、国家が買い上げることである。

 そして、そのための課題として、次の3点をあげる。第一は、「何よりも、政治事業を先行させて勤労者たちが遊休資材収買をはじめとした回収、再生事業に高い愛国的熱意を抱いて主人らしく参加するようにする」ことである。

 第二は、「遊休資材収買をはじめとした回収事業の有利な条件を整え、それに基づいた拡大再生産が成し遂げられるように再資源化体系を構築する」ことである。これに関し、具体的には「収買指標と価格を合理的に定める」ことや「経済地理的、行政区域別特性に合わせて収買機関を組織し、整然とした収買事業体系を立てる」ことなどがあげられている。

 第三は、「再資源化のための新技術を積極的に開発し、広範に導入する」ことである。このため、特に「工場、企業所においては、科学研究機関と協同の下、先進科学技術を受け入れて自分の単位の実情に合う再資源化技術を積極的に開発しなければならない」と督励している。

 以上の主張内容からは、北朝鮮の「再資源化」(リサイクル)は、法律は制定されたものの、人々の意識や実施組織・担当機関の整備など基礎的条件・環境の整備は、まだまだの段階にあることがうかがえる。第三に上げられた科学技術の導入・活用が本格化するのは、それらが整備されたその後のこととならざるを得ないであろう。

 先般来、「労働新聞」紙上でも資源再生などへの取組みが時折宣伝されていたので、やや意外な印象もあるが、それが実情なのであろう。ただ、そうであるなら、「再資源化」は、前掲のような取り組みを本格化すれば、相当の効果が期待できる、いわば「伸びしろ」が大きい分野であるともいえよう。