rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

7月18日 政論「時代の先頭において進んでいく江原道」

 

 標記政論は、江原道における各種経済建設への取り組み事例を紹介したもの。その狙いは、いうまでもなく「どこでも誰でもが江原道精神の創造者のように烈火のごとき忠誠の心を抱いて、党の構想と志を現実へと花咲かせ、自力更生の革命精神をより高く発揮しよう」ということを呼びかけることであろう。

 では、そこでいう「江原道精神」とは具体的にどのようなものかというと、まず「他の地域より条件も不利で不足するものも多い」中で多大な成果を上げたという点であろう。すなわち、所与の条件(困難)に屈しないということであろう。次に、「他人ができないからとって我々もできないということがあろうか」との不屈の精神が顕彰されている。更に、「突破戦において中途半断は禁物」という。つまり、いったん始めた計画は所期の成果を得るまで粘り強く完遂することである。最後に、「継続前進、継続革新の果敢な気象」が強調される。収めた成果に満足することなく、更なる目標を掲げて前進を続けることが評価されている。

 そのような取組み姿勢が江原道において実際どの程度具現されているのかは定かでないが、本政論は、江原道をそれが実現されている「模範の地」として描き、各地の住民がそれに従い学ぶことを期待しているのであろう。換言すれば、以上のような働きぶり、姿勢こそが北朝鮮指導部が求める理想像ということになろう。