rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

11月27日 剣徳地区の住宅復旧完了を報道

 

 本日付け「労働新聞」は、1面トップに「鉱山都市の輝かしい明日を描く剣徳地区の転変、生活の新たな土台に溢れる人民の喜び」と題する記事を多数の写真と共に掲載し、去る9月に襲来した台風9号により甚大な被害を受けた剣徳地区における住宅復旧工事が完了した旨を報じた。

 同地区の復旧作業は、党中央軍事委員会第7期第6回会議(9月8日開催)において、金正恩の提起により、人民軍の動員が決定され、以来、軍によって進められてきた。また、金正恩は、10月にも同地区の復旧工事を現地指導し(14日報道)、「人民軍隊と共に剣徳地区の鉱山村を世界にない鉱山都市、すべての人々がうらやむ史上初めての山岳峡谷都市として整備する」との方針を示していた(同日付け本ブログ参照)。

 前述記事によると、今回完成したのは、「2,300余世帯の1階建て、低層、高層の住宅と公共建物、公園」とのことで、集落ごとに「住宅入居集会」が開催されたという(日付の記載はなし)。

 なお、金正恩の前述現地指導に関する報道によると、同地区の開発は、必要資材の確保も含めて人民軍が全面的に担当して、「80日戦闘」期間中に災害復旧を終えた後も、来年から5年間、毎年5千世帯を目途に延べ2万5千世帯」を建設することとされており、今次完成分は、その第一歩に過ぎないことになる。軍の負担は今後とも相当なものになると考えられる。