2021年6月4日 5月人民経済計画遂行状況(続報)
標記に関し、本日の「労働新聞」掲載の「党第8回大会決定貫徹で沸き立つ戦闘場から入った知らせ 難関を打開し増産の火の手を燃え上がらせる 5月人民経済計画を完遂した気勢で継続革新、継続前進」と題する記事は、次のとおり報じている。
結局のところ、6月2日以来の3日間の報道を総合すると、2日に報じられた金属、化学、石炭を除くすべての部門で5月計画を達成できたということになる。総じていえば、「概ね良好」と言えないこともないが、金属、化学が最重要部門であることを勘案すると、そう楽観もできないところであろう。
ちなみに、2日付けの本ブログで、田植えに関し、平安北道や咸鏡北道など北部地域での先行が報じられていることについて「奇妙」と記したが、少し調べてみたところ、田植えには一定の気温が必要である一方、概して気温の低い地方向けの品種のほうが、高い地域向けの品種に比べて長期の生育期間が必要なため、日本でも北海道のほうが九州よりも早く田植えが行われる由であり、そういった事情であれば、前述のような北朝鮮の状況も、異常なことではないのかもしれない。
しかし、それはそれとして、日本では田植えの進捗状況などほとんど報じられることもない(特に問題なく行われるからであろう)のに対して、北朝鮮では、かくも大々的に力を注がなくてはならないのは一体何故なのであろうか。