rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2021年10月14日 記事「敬愛する金正恩同志の歴史的な施政演説に対する全党的な集中学習実施」

 

 本日の「労働新聞」掲載の標記記事によると、先の最高人民会議における金正恩「施政演説」の全文が「各級党及び勤労団体組織、人民政権機関、武力機関、司法検察・社会安全機関と対南、対外事業機関に配布」され、「歴史的な施政演説に対する全党的な集中学習が一斉に実施された」という。

 そして、同集中学習は、「施政演説の基本思想と精神、精髄が深く体得し、それに立脚して自分の部門、自分の単位の成果と経験、欠陥と教訓を分析し、積極的な実行対策を討論する方法」で行われ、その結果、「金正恩同志の主体的な国家建設思想と領導を忠誠で奉じ、社会主義建設のすべての戦線において偉大な勝利を成し遂げようという、すべての党員と人民の信念と意志を百倍にする重要な契機となった」と主張している。

 こうした報道、とりわけ最後の学習結果に関する記述は、今次「施政演説」の狙いが(本ブログ10月8日 評論「施政演説の基本思想」においても指摘したように)、各部門、単位における残された課題への取り組み督励にとどまらず、人々に対し金正恩の示す路線・政策の正当性を改めて納得させることにあったことをうかがわせているように思われる。