rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2021年11月5日 評論「我が党が想像した革命的な事業方法 つき従って先に立つ、つき従って学ぶ、経験交流運動により全般を向上させる方法」

 

 標記評論は、金正恩が提唱したとされる「つき従って先に立つ、つき従って学ぶ、経験交流運動」の意義、方法などを解説したもの。

 まず、同運動の意義については、「見本を創造して、その模範を一般化し革命と建設全般において絶え間なく昂揚を起こしていくことは、我が党の伝統的な事業方法である」とした上で、「総秘書同志におかれては、我が党のこの固有の事業方法を革命発展の要求に即してより深化させ、全社会的につき従って先に立つ、つき従って学ぶ、経験交流運動を力強く展開することについての方針を提示された」と主張する。

 また、その方法については、「(同)運動により全般を向上させる方法は、典型を創造し一般化する方法と集団的競争を有機的に結合させた我々式の独創的な事業方法である」と説明している。

 そして、その推進に際しての留意点として、「まず、典型単位を整える対象を正しく定めねばならない」という。すなわち、「創造される模範が一般化されうる対象を典型単位として選定」することである。

 次に、「絶え間ない発展と革新を志向する雰囲気を立て、誰もが集団的競争に参加するようにする」ことである。そのためには、「単純に順位を争う競争ではなく、大衆の中で発揮される肯定的素行を紹介一般化し、先行する単位の成果と優秀な経験を交換、共有する過程として転換させ、集団的競争熱気を高潮させる」ことが必要であるという。

 最後に、「(各単位の)本位主義を決定的に捨て去らねばならない」という。そのために「成果と経験を互いにやり取りしつつ、その過程において新たな経験と技術を創造していくよう指導」することを訴えている。具体的には、「参観、展示会、経験討論会のようなものをしばしば組織し、先行する単位の経験と技術がより早く一般化されなければならない」という。

 このところ、様々な分野・部門ごとに、科学技術開発の成果・経験などを発表・交換する催しが、画像会議などの方法も活用しつつ、盛んに開催されているが、その背景には、以上のような考え方があるのであろう。